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  • 2010/03/26

    高校バレー

    大会最終日を迎えた第41回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会「春の高校バレー」は、男女の決勝1試合ずつが行われ、男子は28年ぶりに決勝へ 進んだ東洋(東京)が、鎮西をストレートで下し初優勝。東九州龍谷(大分)と古川学園(宮城)という3年連続で同じカードとなった女子は、セットカウント 3−1で東九州龍谷が古川学園を三たび退け、春高女子史上初の3連覇を達成した。

    男子は東洋・柳田将洋、鎮西・池田隼平という両エースの対決にも注目が集まったが、東洋は第1セットから要所要所で柳田が爆発し効果的に加点。1年生セッ ター・関田誠大のトスワークから岩橋史明、手塚奨、並木竜、桑折卓摩と脇を固める選手も好調で、鎮西に流れを渡さず圧倒。予想外のストレート勝ちで初めて の歓喜の瞬間を迎えた。

    女子は昨年、一昨年と同じカードで、今大会も2強と言われた両校による決勝戦は、第1セットから東九州龍谷がスタートで乗り切れなかった古川学園を圧倒。 本来の動きを取り戻した古川学園に第3セットこそ奪われたが、エースの村田しおり、鍋谷友理枝を中心にした高速バレーが最後まで機能し、うれしい春高3連 覇という偉業を達成した。

    試合終了後には閉会式が行われ、表彰式では東洋・柳田キャプテン、東九州龍谷・村田キャプテンへ優勝旗が授与されると、最後は4校が行進して退場。7日間 に渡る熱戦のプログラムがすべて終了した。

    また、閉会式では今大会の表彰選手、および表彰校が発表された。その選手、学校は以下のとおり。

    ◆インプレッシブプレーヤー賞
    【男子】
    柳田将洋、関田誠大(以上東洋)、池田隼平、村上竜也(以上鎮西)、細川卓弥(雄物川)、森下凌(宮崎工業)
    【女子】
    村田しおり、比金桃子(以上東九州龍谷)、大野果歩、佐々木美麗(以上古川学園)、大楠鼓雪(鹿児島女子)、堀川真理(共栄学園)

    ◆ベストルーキー賞
    【男子】
    関田誠大(東洋)
    【女子】
    鍋谷友理枝(東九州龍谷)

    ◆ベストリベロ賞
    【男子】
    小芝拓也(東洋)
    【女子】
    筒井さやか(東九州龍谷)

    ◆優勝監督賞
    【男子】
    北畠勝雄(東洋)
    【女子】
    相原昇(東九州龍谷)

    ◆応援賞
    県立岐阜商業(岐阜)、高崎女子(群馬)、保原(福島)

    ◆入場行進賞
    東京学館新潟(新潟)、大和南(神奈川)

    男子
    東洋(東京) 25
    25
    25
    3−0 20
    18
    22
    鎮西(熊本)
    女子
    東九州龍谷(前回優勝) 25
    25
    20
    25
    3−1 12
    20
    25
    18
    古川学園(東京)

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    上:東洋の北畠監督胴上げは、28年越しの胴上げ(当時はコーチ)
    下:東龍の相原監督胴上げ「(母校)東洋の優勝に力をもらった」
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/26

    高校バレー

    参加3961校の頂点を争う春高バレー女子決勝は、昨年、一昨年の決勝とまったく同じ、東九州龍谷(大分)と古川学園(宮城)の2校による頂上決 戦。2年ぶんの借りを返したい古川学園に対し、東九州龍谷が持ち味の高速バレーを存分に見せつけてセットカウント3−1の完勝。春高史上初の大会3連覇を 達成した。

    2度あることは3度あるのか、それとも3度目の正直か。高校生離れした高速バレーの東九州龍谷と、ともに180センチ超の大野ツインズを筆頭に、平均身長 177センチの高さを生かして勝負する古川学園。戦前から「実力は甲乙つけがたく大熱戦は確実」と思われていた優勝候補同士の両雄対決だったが、第1セッ トがはじまるや、その予想は大きく外れることになる。

    第1セット、開始早々から東九州龍谷の高速バレーが炸裂。注目の1年生エース鍋谷友理枝のスパイクで先制すると、中筋みづき、村田しおりのサイド攻撃も鮮 やかに決まり、いきなり3ポイントを連取する。古川学園は相手のサーブミスで1点を返したが、東九州龍谷は、セッター比金桃子が矢継ぎ早に放つトスでBク イック攻撃。これが古川学園の守備を翻弄すると、村田、甲斐百絵も連続でブロック成功。6連続ポイントを奪い、9−1と大きくリードした。

    いきなりの大差で面を食らった古川学園は、リズムを変えるべく正セッター内村聖香から早坂梢依にスイッチ。ここから大野ツインズの妹・果奈のCクイック、 大黒柱・佐々木美麗のスパイクなどで反撃に出たが、東九州龍谷も中筋のライト攻撃などが効果的に決まりサイドアウトの連続で差は詰まらない。押せ押せの東 九州龍谷は、これまでの試合であまり用いなかったセンター線のクイック攻撃でポイントを奪うと、相手の連続ミスにも乗じ、何とダブルスコアでセットポイン ト。最後も古川学園にミスが出て25−12という驚きの大差で東九州龍谷が1セット目を獲得した。

    観客も予想だにしなかった大差に場内がどよめく中、試合は第2セットへ。1セット目のショック引きずっているのか、古川学園にいきなりの連続ミスが出て東 九州龍谷が2点を先制。この流れで最初のテクニカルタイムアウトまで8−4とリードする。

    しかし、ここから古川学園が反撃を開始。東九州龍谷の高速バレーにレシーブが対応し始め、大黒柱・佐々木が鬼気迫る表情でレフトから打ちまくる。それがこ とごとくポイントに結びつくと、気迫がほかの選手にも乗り移ったか、大野果奈のスパイクなどで一気に16−15と逆転。2回目のテクニカルタイムアウトは 古川学園がものにして、終盤戦へ入っていく。

    しかし、ここから強いのが東九州龍谷。再開後は鍋谷にボールを集めると、いきなり4連続ポイントを挙げペースを奪回。切れ味鋭いクロスにフェイントと、と ても1年生とは思えない硬軟取り混ぜた攻撃で16〜22点目の7点中6点の荒稼ぎ。瞬く間に点差を広げると、25−20でこのセットも東九州龍谷が手中 に。一気に3連覇へ王手を掛けた。

    このままでは終われない古川学園。第3セットに入ると、前のセットで粘りが出てきたレシーブやブロックがようやく得点に結びついてくる。大砲・佐々木の連 続ポイントで2点を先制すると、長いラリーの末から1年生・山田美花がスパイク、大野果歩も見事なクイック攻撃を成功。東九州龍谷がその粘りにやや根負け した様子で、2度目のタイムアウトまで16−10と6点をリードする。その後東九州龍谷も鍋谷を中心に追い上げを見せたが、大野ツインズに連続ポイントが 飛び出すなど、このセットは25−20と古川学園が一矢報い、勝負は第4セットへと突入した。

    第2セットで流れを掴みかけ、第3セットで1セットを返した古川学園。もう後がない状況も場内は同点、逆転に大きな期待が高まってきた。そして迎えた第4 セットの幕開け。東九州龍谷がこの日冴えを見せる中筋のライト攻撃を連発すると、古川学園も佐々木のレフト攻撃で逆襲。両校が好レシーブを連発し息詰まる ラリーを展開しながら試合が進み、最初のテクニカルタイムアウトは8−7で東九州龍谷がものにする。

    しかし、すぐに古川学園が3連続ポイントで逆転すると、東九州龍谷もこの日から多用しはじめたセンター甲斐を使ったAクイックで攻撃のリズムを作り4連続 ポイント。まさに決勝戦にふさわしい一進一退の攻防が繰り広げられていった。

    ところが、この激しい戦いにも終焉のときが近づき始める。そのきっかけを作ったのは、この日大当たりの東九州龍谷・鍋谷。テクニカルタイムアウトを挟んで 2本のレフト攻撃を決めて古川学園を突き放し、これに触発されたか、エース村田もスパイクにブロックにと輝きを放つ。古川学園も大野果歩が高さとパワーを 生かした豪快なスパイクを打ち下ろし詰め寄っていったが、流れは変わらず。24−18と東九州龍谷がセットポイントを握ると、最後は村田がレフトから強烈 なスパイクを突き刺した。この瞬間に東九州龍谷が春高女子史上初となる3連覇が決まった。

    試合後の優勝インタビューでは、それに応じた相原監督をはじめ、村田、鍋谷の3人とも号泣で言葉にならない。史上初の快挙へどれだけ強い気持ちで挑んでき たか、それが垣間見えた瞬間でもあった。

    ◆優勝インタビュー

    東九州龍谷・相原昇監督
    「最初に男子で母校(東洋)が優勝して、アベックで優勝したかった。(代々木第一体育館での最後の春高を制し)代々木体育館は思い出の体育館。最後を飾る のは自分という強い気持ちを持って子どもたちと戦いました。(小さいチームながら見事な優勝で)目指している最高の(バレーの)追求が通用した結果で す。(ここまで少なかったセンター線の速攻が見られ)中馬を(スタメンで)入れたり、ローテーションをいじったり、いろいろやって今日は戦おうと。よく やってくれました。(選手には)ありがとうと言いたい。(次の大会に向けて)しっかり子どもたちとバレーを楽しく、精一杯やりたいです」

    キャプテンとして、エースとして史上初の3連覇を達成した村田しおり(東九州龍谷)
    「3連覇という目標に向かい手伝ってくれたチームメート、3年生に優勝して恩返しできた。すごくうれしいです。(キャプテンとして3連覇のプレッシャー は)去年のチームで自分を入れさせてもらい先輩にいい経験をさせてもらったので、自分がキャプテンとして引っ張り、絶対優勝したいと思いました。(最後に 決めたスパイクは)みんなの勝つんだという思いが詰まったボールを決められて、チームメイトに感謝しています」

    決勝戦では25本のスパイクを決めるなど活躍した1年生エース鍋谷友理枝(東九州龍谷)
    「すごくうれしいです。(第2セットからボールが集まりだし)がんばらなきゃと思ったが、みんなが支えてくれて乗り切ることができました。(エースとして のプレッシャーは)そういうことを考えず、自分ができることをしっかりやろうと思いました。(春高準優勝の両親を抜き)すごくうれしいです。(これからに 向けて)次の大会で上を目指していけるようにしたいと思います」

    ◆試合後のコメント

    相原昇監督(東九州龍谷)
    「勝因は子どもたちの気迫。諦めない気持ちで古川さんを受身にさせることができた。ウチは戦術、スピード、判断力、正確性を求めて練習している。大きいと ころに的確に決め、コートの穴に打ち込んでいく、ブロックをフォローしていくという東龍のバレーができた。去年、おととしはスターがいたが、今年はチーム 力で勝てたという感想です」

    村田しおり(東九州龍谷)
    「今まで先輩方が2連覇してくれて、チャンスがめぐってきた。それを掴むことができてうれしかった。自分の宝になりました。3連覇をみんなで一途に思って 練習したことを神様が見てくれて、勝てる人間と証明してくれた。奇跡が起きたと思います」

    鍋谷友理枝(東九州龍谷)
    「3連覇を達成はいろんな人に支えてもらっての結果。よかったです。(両親を超える優勝は)うれしいだけです! (初出場の春高は)夢の舞台で、入場行進のときから顔がにやけていたほどでした。試合を出来ただけでもうれしいのに優勝までできたのは本当にうれしいで す」

    3年連続決勝進出も3たび東九州龍谷に敗れた古川学園・岡崎典生監督
    「佐々木、大野果歩、果奈とエースが3人いるが、今日はセッターが思い切って大野果奈にボールを集められなかった。ウチの攻撃力を出し切れず単調になって しまった。ブロックはよかったと思うけど、後手後手に回ってしまった。(東九州龍谷との差は)技術は何ら負けていない。決勝という舞台だから、精神力を出 さないと。3年連続で決勝で同じ相手に負けて、ボクも毎年毎年いろいろわかってきた。成長させてもらった。(東九州龍谷の連覇を)阻止? ウチはウチのスタイルで頑張ります」

    キャプテンとしてチームを引っ張った佐々木美麗(古川学園)
    「負けたけど楽しくできたと思います。(キャプテンとして)支えていくプレーができました。3年連続で同じ相手に負けたのは悔しい。逆にそれをこれからに 生かしていきたい。(今回の春高は)やっていくにつれてチームでも個人的にも調子がよくなった。これから日本一になれるよう、技術の面もそうだけど人間力 を向上させて柱になっていきたい」

    攻撃の柱としてチームを支えた大野果歩(古川学園)
    「(東九州龍谷の)第1セットはスピードについていけなかった。自分たちのバレーができませんでした。3セット目は持っている力を出せたと思います。負け た悔しさはインターハイで返したい。(来年に向けて)1月はもっとチームワークをよくして繋ぐバレーをやっていきたいと思います」


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    皆が涙した新しい東龍伝説のスタート
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/26

    高校バレー

    ついにやってきた春高バレー決勝戦。男子参加校2873校の頂点を決める一戦は、ともに優勝候補と目された東洋(東京)と鎮西(熊本)の間で行わ れ、セットカウント3−0のストレートで東洋が完勝。うれしい春高初制覇を成し遂げた。

    平均身長182センチ、エース柳田将洋を中心としたコンビバレーで初の頂点を狙う東洋と、平均身長187センチ、エース池田隼平を中心に高さを生かしたバ レーで13年ぶり3度目の優勝を狙う鎮西。ライバル校同士が順当に勝ち上がり迎えた決勝戦は、第1セット、鎮西・村上のサービスで幕を開けた。

    オープニングポイントは、東洋・柳田のレフトからのクロス。すぐさま鎮西も池田のライトからのストレートで同点に追いつくと、1度目のテクニカルタイムア ウトは2点差で東洋がものにしたが、以降は両校が高いレベルで競り合いまったく差がつかず。まさに決勝にふさわしい試合展開のままセット終盤に入ってい く。

    動きが出てきたのは2度目のテクニカルタイムアウト後。鎮西・池田がスパイクを2本決める間に東洋は、1年生セッター・関田誠大を軸にしたコンビバレーに 冴えが見え、手塚奨、並木竜という2人のセンターでポイントを重ねていく。それに柳田も絡んで、ライトから、バックからとスパイクを叩き込むと、4連続ポ イントなどで24−17と一気にセットポイントを握る。鎮西も粘って3ポイントを返したが、最後は岩下史明のライトからの攻撃で東洋に25点目。大きな第 1セット目を奪ったのは東洋だった。

    大きな1セット目を奪った東洋は、その流れに乗って行きたいところ。しかし第2セットも序盤から一進一退の攻防で得点に差がつかず、どちらの流れとも言え ない状況。柳田、池田の両校エース要所で得点を奪ってはいくが、流れを手繰り寄せられない。14−13と鎮西が1点をリードして試合は中盤へ差し掛かる。

    そんなどっちつかずの流れを我がものに変えたのは東洋。同点に追いついてサーブ権を奪うと、ここでピンチサーバーにラティフ恵人を起用。絶妙な変化球サー ブでサービスエースを奪い逆転すると、その後もサーブで鎮西のレセプションを崩し一気に5連続ポイント。就任25年目、名将・北畠監督の采配がズバリ的中 した東洋はここで完全に流れを奪うと、その流れにのまれたか鎮西・池田も連続のスパイクミスを犯してしまう。これに乗じて24−18と一気に点差を広げた 東洋は、最後も柳田がレフトからクロスをぶち込み、25−18で2セット目も手にした。

    2セットを終え、ここぞの場面でうまく流れを掴んだ東洋に対し、鎮西は本来の持ち味である高さを生かしたバレーがまだできていない状況。東洋がこのまま 突っ走るのか、あるいは鎮西が自分たちのバレーを出して流れを持ってくるのか。注目の第3セットは、やはり一進一退。ボールが集まった柳田が確実に決める と、鎮西も1年生センター福山汰一がブロックに速攻と輝きを見せ得点を重ねていく。

    中盤は、両校ともに流れを掴み連続ポイントを奪う。東洋は、前の2セットで16点を決めている絶対エース柳田が時間差にバックアタックと、バリエーション ある攻撃で次々ポイントを重ねると、この日好調だったスパイクサーブでも鎮西のレセプションを崩し6連続ポイント。一方の鎮西も、池田のレフト攻撃や相手 ミスなどで5連続ポイントを挙げるなど、流れは行ったり来たり。1点を争い21−21の同点で終盤へ進んでいく。

    すると、この佳境でまたも流れを手繰り寄せたのは東洋だった。池田にボールを集める鎮西の攻撃を見極め、手塚、並木が池田のスパイクを連続でシャットアウ ト。意気消沈する鎮西とは対照的に、この日抜群のキレを見せる柳田で24点目を奪うと、最後はまたしても柳田のレフト攻撃。3枚ブロックを豪快に打ち抜い たボールが鎮西コートに落ちた瞬間、東洋が悲願の初優勝を決めた。

    東洋の北畠監督は、28年前にチームがはじめて決勝進出を果たしたときのコーチ。自らが監督となって、ついに春高の頂点に立ち「前監督に報告します」と優 勝インタビューで涙した。

    ◆優勝インタビュー

    東洋・北畠勝雄監督
    「感無量です。全員一致で全精力を傾けて、気力で頑張りました。エース柳田を中心に、みんなで拾って上げられれば点になる。上手になって繋がりあるチーム になった。(柳田は)100点満点です」

    この日はスパイク26得点、決定率は圧巻の68.4%! 大活躍したエース柳田将洋(東洋)
    「(ものすごい声援に)プレーのときは精一杯で、勝って声援が聞こえました。(日本一は)全然実感がない、今日は仲間で喜びたい。(今日の自分のプレー は)昨日(不調で)借りができたので今日は取り返そうと必死でした。(キャプテンとしてまとめ)キャラクター豊富で大変だが、やるときはやる、まとめは大 変じゃなかった。(相手の鎮西は)高さあるいいチーム。目の前に(池田)隼平がいて存在感があった。負けたくなかった。(春高を制したが)まだ終わったわ けでないので、次の目標を立てて初心に戻ってやりたいと思います」

    ◆試合後のコメント

    北畠勝雄監督(東洋)
    「28年ぶりの決勝で優勝できてうれしい。今日は100点満点で120点! それくらい出来がよかった。(この1年間)柳田を中心に守りに重点を置いてやってきて、それが生かせたと思います。これまでスルスルと(上位進出が)逃げ ていたので、今年はどうしてもセンターコートをとやってきた。バランスが揃って『もしかしたら』という気持ちもあったが、今年は運があって優勝でき た。(1年生セッターの関田が活躍し)出来は最高。1年生らしからぬプレーをするし、堂々としている。、彼以外セッターは考えられない。(今年で指導して 33年、監督25年目で)長かった。まさか優勝できるとは思わなかった。1つずつ重ねてセンターコートまで来られて、最後はよく勝てました」

    柳田将洋(東洋)
    「初のセンターコートで優勝でき、最高のプレーができた。(最後のスパイクは)無心で打ちました。終わった瞬間は夢のような感じがしました。(苦戦した) 昨日は忘れて、最後なので『勢いでいこう』みたいなノリでいきました(笑)。流れが向こうにいかなかったのが勝因です。今日は1つ1つのプレーのことでは なく『25点取ったら勝ち』というように考え、取られたら取り返そうという感覚でいた。いい方向に行って思い切りバレーができました。(ライバルの鎮西・ 池田は)自分の目の前で大きな壁として立ちはだかってきた。モチベーションを挙げるいい相手でした。去年の(ベスト8で敗れた)ことが頭にあった。その思 いをチームがひとつにして練習に取り組めたのが優勝に繋がったと思う。優勝はうれしいけど、これで『東洋が強い』と言われ(マークされ)るし、弱点も見つ かったので、次の大会でいいバレーをしたい。(来年1月の春高は)今日みたいなバレーをできれば上に行けると思うけど、周りも強くなる。自分たちができる プレーを、目標を持って臨みたい」

    1年生セッターながら堂々のトスワークで優勝に貢献した関田誠大
    「このメンバーで自分たちのバレーができてよかった。思い切り楽しめました。(今日のトスワークについて)ブロックが高かったので、単調、ワンパターンで はなく、時間差やセンターを使ったりといろいろ考えました。出来は70点。まだまだ課題がある。次のインターハイにむけてしっかりやっていきたいと思いま す」

    惜しくも敗れた鎮西・畑野久雄監督
    「(東洋は)柳田(の出来)は想定していたが、それ以上のものも出してきた。こちらがミスして計算以上のものが出たんだろう。高さ的には負けていないが、 その前にミスをすれば相手を乗せてしまうばかりだ」

    エース対決でも注目された鎮西キャプテン・池田隼平
    「勝ってやろうと思っていたけど、自分の甘さが出た。止めるところを止められなかった。考えた以上にスパイクは速かった。(これからは)自分の甘さを捨て て、練習から一球一球気を抜かずにやりたい」

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    いつもはクールなチームが喜びをかみしめた東洋
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/25

    高校バレー

    大会6日目を迎えた第41回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会「春の高校バレー」は、男女の準決勝2試合ずつが行われ、26日の決勝へ進む男女 2チームずつが決定した。

    準決勝は、これまでの3セットマッチから5セットマッチと変わり、また、これまでの3面コートから、周囲を観客席が囲む代々木第一体育館のセンターコート での試合と、体力面、精神面でもよりタフな戦いが繰り広げられた。

    男子は、第13回大会以来2度目の決勝進出を目指す東洋(東京)と、東北の雄・雄物川(秋田)が対戦。東洋の柳田将洋、雄物川の細川卓弥という注目のエー ス同士が打ち合った試合は、土壇場で攻守のレベルの高さを見せた東洋がセットカウント3−1で勝利し、決勝へ進んだ。第2試合では、高さの鎮西(熊本) が、この大会絶妙なコンビバレーで台風の目となった宮崎工業(宮崎)に苦戦しながらも、セットカウント3−1で取り、明日の決勝へ駒を進めた。

    女子は、第1試合で前年優勝校の東九州龍谷(大分)が、鹿児島女子(鹿児島)と対戦。高速コンビバレーを得意とする2校の戦いは、東九州龍谷圧倒的優位の 下馬評を覆し、鹿児島女子が大善戦。東九州龍谷からこの大会初めて1セットを奪ったが、惜しくもここまで。3−1で東九州龍谷が3年連続の決勝進出を決め た。

    第2試合は、昨年、一昨年と優勝した東九州龍谷に決勝で敗れリベンジを誓う古川学園(宮城)が、大型エース・堀川真理擁する共栄学園(東京)に対し、序盤 から主導権を握り、ストレートで完勝。決勝へ進出し、これにより女子は、3年連続同一カードによる決勝戦となった。

    なお、26日は10時30分から男子決勝、12時45分(予定)から女子決勝の順で行われ、41回目の春高チャンピオンが誕生する。

    【決勝】
    第1試合
    鎮西(熊本)−東洋(東京)

    第2試合
    東九州龍谷(前回優勝校・大分)−古川学園(宮城)

    男子
    東洋(東京) 25
    25
    17
    27
    2−0 20
    14
    25
    25
    雄物川(秋田)
    鎮西(熊本) 25
    26
    25
    25
    2−0 18
    28
    21
    18
    宮崎工業(宮崎)
    女子
    東九州龍谷(前回優勝) 25
    29
    22
    25
    2−0 18
    27
    25
    21
    鹿児島女子(鹿児島)
    古川学園(東京) 25
    25
    25
    2−0 9
    22
    19
    共栄学園(東京)

  • 2010/03/25

    高校バレー

    男子の準決勝第2試合は“西の横綱”と注目され、ここまで順当に勝ち上がってきた鎮西(熊本)と、セッター・村前亨を軸にした速いコンビバレーで旋 風を巻き起こす宮崎工業(宮崎)。試合は高さを生かした鎮西が、1セットを失ったものの宮崎工業をセットカウント3−1で振り切り、3年ぶりの決勝進出を 決めた。

    第1セット序盤は、互いに譲らず8−7と宮崎工業がリード。しかしテクニカルタイムアウトを挟むと流れは鎮西へ傾く。チームの絶対的エース・池田隼平のス パイクなどで流れを掴むと、一気に6連続ポイントを奪い逆転に成功した。しかし。宮崎工業も黙っていない。ここまで、大会ベストスコアラーのエース森下凌 にボールを集め、差を詰めてくる。しかし森下が大事なところでスパイクアウト。大崩れしなかった鎮西がセットの流れを見極め、第1セットを25ー 18と奪い、2セット目へ進んだ。

    第2セットは、1セット目とは異なった展開に。鎮西がエース池田の連続スパイクで先制すると、宮崎工業は森下が正確にスパイクを鎮西コートに打ち下ろし、 中盤まで一進一退。2度目のテクニカルタイムアウトを1点差で宮崎工業が奪い、終盤へ進んでいく。

    先に20点に到達したのは村前のトスワークが冴える宮崎工業。エース森下に、1年生ながら攻撃の中心を担う鶴田佑輔、センター森陽介とボールを散らした攻 撃で鎮西を苦しめていく。一時、鎮西に4連続ポイントを奪われるなど逆転でセットポイントを許したものの、驚異的なレシーブの粘りで攻撃のリズムを作る。 池田のスパイクで2度目のセットポイントを握られたが、ここから鶴田がスパイクでブロックアウトを誘いジュースに持ち込むと、池田のスパイクミスでセット ポイント。最後は相手の反則で28点目を奪い、第2セットは宮崎工業がものにした。

    セットカウントは1−1。どっちに転んでもおかしくない状況で迎えた第3セット。序盤は第2セットの勢いそのまま、宮崎工業が7−4と優位に進めていく。

    するとテクニカルタイムアウトを待たず、鎮西・畑野監督がすかさずタイムアウトでひと呼吸。これで目覚めた鎮西が、センター村上竜也のBクイックで5点目 を奪うと、ここから6連続ポイントで逆転に成功。ここから宮崎工業はエース森下にボールを集め反撃を試みると、鎮西も負けじと池田にボールを集めて取られ たら取り返すという展開となる。

    その後、一度は4連続ポイントで逆転した宮崎工業だったが、さらにエンジンが掛かりだした鎮西・池田がフルスロットル。2連続スパイクで 19−19の同点に追いつくと、相手の反則で逆転に成功。池田のスパイクから6連続ポイントと、再び波に乗った鎮西は、最後も池田がライトから強烈スパイ ク。このセット10点を決めた池田の活躍で、鎮西が25−21とこのセットを奪取。ついに決勝進出まで残り1セットとした。

    そして第4セット、ここも池田がオープニングスパイクを叩き込み、鎮西が先制する。宮崎工業も負けじと森下にトスを回すと、エースらしくポイントゲット。 宮崎工業の1点リードでテクニカルタイムアウトに入った。

    しかしこのタイムアウトを挟んで、流れを持ってきたのはまたしても鎮西。15点を過ぎたあたりから、自慢の高さを生かしたブロックに宮崎工業のスパイクが 弾き返される。武器を大いに生かした3連続のブロックポイントで最高のムードを掴んだ鎮西は、池田のスパイクもおもしろいように決まり出し、6連続ポイン トを奪って一気にマッチポイントを握る。まだまだ諦めない宮崎工業も、頼みの綱である森下へボールを集め、5連続ポイントを奪う驚異的な粘りを見せたが、 最後は池田がレフトからスパイクを打ち込み熱戦に終止符。25−18でこのセットも鎮西が奪って、セットカウント3−1で決勝戦への最後の切符を手にし た。

    ◆コメント

    鎮西・畑野久雄監督
    「(今日は宮崎工業の)4番(森下)、2番(森)、3番(川崎)を徹底マークした。でも10番(海老原)が絡んできて面を食らってしまった。守りはいいし 繋ぎもしっかりしている。(対戦した)九州大会よりよくなっていた。(効果的なタイムアウトでは)勝手にチョンボするなと(笑)。今日は池田がダメだっ た。プレーがわがまま。(フェイントに逃げる場面があるなど)気持ちが前向きじゃなかった。(決勝は)普通にやれば勝っても負けても。相手も“(優勝)候 補”と言われてるチームだから。互いにブロックのチーム。それと柳田が1つ抜けてるので、マークします。選手には『今日みたいなバレーはするな』と言いま す」

    今日のスパイク成功率は驚異の52パーセント! 決勝進出の原動力池田隼平(鎮西)
    「(初のセンターコートは)やりにくくはなかったが、緊張しました。(決定率がよかったが)気が緩んでいた時間帯があった。ブロックの上から打っていこう と思ったけど、甘くなってしまった。気持ちの問題です。1セットも落とさずにと思ったけど、落としてしまって悔しい。(決勝の相手・東洋は)ライバルだと 思っているので負けたくない。高さを生かしたスパイクとブロックは負けたくない。明日は自分たちで雰囲気を作らないと相手にいってしまう。自分たちの流れ でやりたい。ブロックで相手のエースをつぶして流れを持っていくという鎮西のバレーをやりたい」

    巧みなコンビバレーで初の準決勝進出も涙を飲んだ宮崎工業・金丸真也監督
    「繋ぐ技術は向こうが上だった。高さが問題ではない。高さはそんなに感じなかったが、向こうがうまかった。初戦から少しずつ上がってきていたので今日もい けるかなと思ったが、鎮西が上だった。(今回は)子どもたちにとって自信になった大会だと思います」

    コンビバレーの要としてチームを引っ張った村前亨(宮崎工業)
    「悔しいです。最後の最後で自分たちのバレーをできなかった。(今回は)長いようで短かったです。高校のバレー生活の中で最高の舞台に立てたが、決勝へい けなかったのは悔しいです」

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    高さではない、うまさのバレーで観衆を魅了した(宮崎工業)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/25

    高校バレー

    男子の準決勝第1試合は、ともに初優勝を目指す東洋(東京)と雄物川(秋田)という、伝統校対決。最初の2セットを連取した東洋が雄物川の粘りに1 セット奪われたが、最後はジュースの末に勝利をもぎ取り、第13回大会以来2度目の決勝進出を決めた。

    東洋の柳田将洋、雄物川の細川卓弥という、キャプテンでエースという二人の活躍にも注目が集まる一戦となったこの試合。第1セット、先に柳田がキレある オープニングスパイクを決めると、細川も負けじと重いスパイクを東洋コートへ叩き込む。両チームがともにエースを封じるため徹底マークを集めると、待って ましたと周りを固める攻撃陣にも存在感。東洋は裏エースの岩橋史明、雄物川は渡邊貴央が得点を重ね、序盤は9−8とわずかに東洋が1点で中盤へ向かう。

    そしてここで飛び出したのは東洋。セッターながらブロックに長ける1年生・関田誠大が細川を遮断するなど3連続ポイント。雄物川も連続得点で反撃すると、 またしても関田が絶妙なツーアタックで、雄物川へ行きかけたムードをしっかり止める。すると関田のトスワークにも輝きが。柳田に的確なトスを上げると、柳 田もエースらしく豪快に決め加点。このセットはいい流れに乗って、東洋が25−20で先取した。

    第2セットに入っても流れは東洋に。序盤から柳田が立て続けにスパイクを決めると、一方の雄物川はエース細川がなかなか得点に絡めない。セット中盤の 15−13から柳田がバックアタックで3枚ブロックを撃破すると、流れを完全にものにした東洋はここから圧巻の8連続ポイント。雄物川は細川がバックア タックで一矢報いたが、25−14で東洋がこのセットも奪い、悲願の決勝へあと1セットとした。

    あと1セットで試合終了か。第3セット、そうはさせじと雄物川が立ち上がる。細川のスパイクで先手を取ると、最初のテクニカルタイムアウトでは8−6と2 点をリード。その後も、東洋の強烈な攻撃を粘り強いブロック、レシーブでしのいでいくと、あと1セットとして気持ちが先走った相手がミスを連発。雄物川が 20点を越えたあたりからは柳田にもミスが出はじめ、最後も相手の反則で25点目を獲得。意地を見せた雄物川が1セットを奪い返し、がぜん試合がおもしろ くなってきた。

    そして運命の第4セットへ。前のセットの流れに乗ったまま、雄物川のエース細川がスタートから大爆発し、4発のスパイクで3得点。センターの藤原優も連続 クイックを決めリードを奪うと、前のセットからリズムを崩していた東洋の柳田がスパイクミスを連発。試合の主導権を雄物川が握り、2点リードで 16点目のテクニカルタイムアウトを迎えた。

    するとこのタイムアウトが流れを変えたのか、試合が再開されるや東洋が並木竜、手塚奨の活躍などで3点を連取。逆転に成功すると、ここで不調にあえいでい た柳田がこん身のバックアタックに成功。普段は喜びをあまり見せない柳田も、これには右手を握って大きなガッツポーズ! このプレーで息を吹き返した柳田はその後も2連続でスパイクを叩き つけ、東洋が先に20点へ到達した。

    しかし雄物川も負けていない。エースにはエースを。細川にボールを集め必死に食らいつくと、試合はついにジュースに突入。ワンプレーワンプレーに大歓声が 上がる大熱戦となったが、ここで魅せたのが東洋の1年生セッター・関田の意表を突いたツーアタック。緊迫した場面で飛び出したビッグプレーで26 点目を奪い、3度目のマッチポイントを握った東洋、最後は柳田が相手のスパイクをシャットアウト。この瞬間に喜びを爆発させた東洋が、セットカウント 3−1で熱戦を制し、明日の決勝へ駒を進めた。

    ◆コメント

    東洋・北畠勝雄監督
    「相手がよくて、対応できず苦労しました。(4セット目は)これをいかれたらヤバイと思っていた。よく持ち直してくれました。(不調の)柳田をほかのみん ながよく支えてくれた。(大事な場面でツーアタックを決めた関田は)1年生とは思えない。あの場面でツー(アタック)をやる度胸もありますね。(柳田は) カッカしすぎ。気持ち的にも押されていたかもしれない。(決勝は)裏エースのときにどう(ローテーションを)回すかが課題。無欲であと1つ頑張ります」

    調子崩すも最後はさすがの活躍! エースの柳田将洋(東洋)
    「『センターコート』という響きがプレッシャーになりました(笑)。これまでの3セットマッチと違って場内の歓声も違うし、広さも違った。経験していない ぶん、体力も削られました。(2セットとってから苦戦し)大差で勝つと次に悪いところが出てくる。明日はならないようにしたい。(不調は)ブロックを意識 しすぎて力みすぎも重なった。(バックアタック後のガッツポーズは)本当に負けられなかったので自然に出た。(第4セットを)あそこでセットを取られて 勝っても喜べなかった。ジュースなって勝ったのは(明日にも)大きい。決勝は思い切り自分たちのバレーを貫きたい」

    粘り及ばずあと一歩で決勝進出を逃した雄物川・宇佐美義和監督
    「センターコートは楽しめました。子どもたちは力以上のゲームをやってくれた。120パーセントです。真っ向から戦って恥ずかしくないゲームで、今はホッ としています。(エースの細川には)『お前で勝負しろ』と言いました。疲れもあったけど、よくプレーしたと思います。(夏以降に向けて)これからはしっか り体力づくりをしていきたい」

    柳田との熱いエース対決で春高を沸かせた細川卓弥(雄物川)
    「自分たちが守りに入ってしまって、最初から攻められなかった。2セットを先取されてからは周りに『思い切ってやれ』と声を掛けました。これからは自分が キャプテン、エースとしての自覚を持って、上がったボールを全部決められるように頑張りたい」

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    伝統校が堂々の試合を見せて、8年ぶりの3位(雄物川)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/25

    高校バレー

    去年、一昨年と2年連続準優勝の古川学園(宮城)とエース堀川真理を中心に“ミラクルバレー”で勝ち上がってきた共栄学園(東京)の女子準決勝第2 試合は、高さで秀でる古川学園が共栄学園を第1セットから圧倒し、ストレート勝ちで決勝進出。過去2年敗れている東九州龍谷への挑戦権を手にした。

    2年続けて東九州龍谷に決勝で敗れ、リベンジを大願として大会に臨んできた古川学園と、エース堀川の強打で勝ち上がり5年ぶりの頂点を目指す共栄学園。戦 前の予想では、どちらに転んでもおかしくない熱戦になると思われていたが、その予想は第1セットで崩れ出した。

    第1セット序盤こそ、古川学園の大型選手“大野ツインズ”の姉・果歩と共栄学園の大黒柱・堀川が打ちまくり、5−4と共栄学園が1点リード。しかし続く サーブを堀川がミスすると、ここから流れは古川学園へ。大野ツインズ妹の果奈、エースでキャプテンの佐々木美麗が得点を重ね、何と9連続ポイント。一気に 頭をひとつもふたつも抜け出し、試合を優位に進め出していく。共栄学園も、何とか後衛の堀川に代わり前衛に上がってきたもう一人のエース森谷史佳にボール を集めて建て直しにかかるが、その森谷がスパイクを立て続けにミス。流れを手繰り寄せられないまま、8連続ポイントなどを奪われ、25−9という大差で古 川学園が1セット目を奪った。

    第2セット、好調な立ち上がりを見せたのは共栄学園。3ポイント連取でスタートし、本来のリズムを取り戻してくる。その後は、古川学園・大野果歩、共栄学 園・堀川が軸となって得点を奪い合っていくと、中盤、15−14と共栄学園が1点リードと接戦が展開されていく。 しかし、ここで共栄学園にまたしてもサーブミス。これで流れをみすみす手放すと、古川学園のキャプテン佐々木に効果的なブロックが飛び出し、連続ポイント を挙げていく。一気に20点まで得点を乗せると、共栄学園も3連続ポイントなどで追いすがったが、追いつくに至らず。25−23でこのセットも古川学園が ものにした。

    2セットを終わって流れは完全に古川学園。何とかここから奇跡の大逆転に繋げていきたい共栄学園だったが、第3セットに入っても試合展開は一進一退のシー ソーゲームで、大きな流れを持ってこられない。すると徐々に、大野ツインズはじめ、佐々木を中心とした高さを生かした古川バレーが更なる本領を発揮。次々 と得点を重ねていくと、共栄学園は堀川中心に反撃も、時折出るミスのために得点は伸びず。結局このセットも25−19と古川学園が奪って、セットカウント 3−0。まさかのストレート勝利で古川学園が3年連続の決勝進出を決めた。

    明日はいよいよ、2年連続で苦渋をなめさせられている東九州龍谷とのリベンジマッチ。積年の思いをぶつけ、11年ぶり、そして古川商業から古川学園へ校名 変更して初の春高制覇に挑む。

    ◆コメント

    古川学園・岡崎典生監督
    「(決勝進出で)とりあえずホッとしています。今日はブロックが精度よく決まったのが勝因です。(共栄学園対策は)ブロックが高いので、相手の1番(堀 川)、2番(森谷)の二人にしつこくいこうと。(スパイクの)1本目を意識しました。選手たちは全員よかったが、特にセッター(内村聖香)が落ち着いて (トスを)上げてくれた。(3年連続決勝で東九州龍谷と対戦となり)やはり勝ちたい。3度目の正直で何とか勝ちたい。必ず勝ちます。後は(力を)出し切る だけ、明日もやってくれると思う。今日は80パーセント(の出来)。明日は100パーセントの力では勝てないので、120パーセント出したい」

    “マジカルバレー”で頂点目指すもあと一歩届かなかった共栄学園・太田豊彦監督
    「もっと力を出してほしかったんだけど、こちらが崩れて負けてしまった。ラリーを続けるウチのバレーができなかった。古川のウチのエースへの守り方ができ ていたし、ブロックがついてくるから、その下から切り替えそうと頑張ったけれど、その手前でズッコケてしまった」

    迫力あるプレーでチームを引っ張った堀川真理(共栄学園)
    「何もできませんでした… 気持ちで押されてしまいました。(ベスト4進出が関東1校で)ほかの高校のぶんまで頑張ろうと思いました。『共栄ならできる』と言われていたのに。残念で す。これからはどんな舞台でも自分の力を出せるよう、気持ちを強くしたい」

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    センターコートで力を出し切れず、涙を飲んだ(共栄学園)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/25

    高校バレー

    女子史上初の春高3連覇を目指す東九州龍谷(大分)と、初のベスト4で意気上がる鹿児島女子(鹿児島)の準決勝第1試合。鹿児島女子が1セットを奪 い女王に食い下がったが、最後は地力に勝る東九州龍谷がセットカウント3−1で逃げ切り、3連覇をかける明日の決勝へ進出を決めた。

    ともに速いトス回しからスパイクを決める高速バレーが持ち味の両チーム。その“スピード合戦”に注目が集まった第1セット、初のセンターコートでの試合に 硬さの見える鹿児島女子に対し、“大舞台慣れ”している感のある東九州龍谷は、この日も好調のエース鍋谷友理枝に速いトスを集め、序盤から連続ポイントで 差を広げる。 鹿児島女子もセッター南美寿希を中心に自分たちのバレーで東九州龍谷を揺さぶるが、後半に入っても東九州龍谷・鍋谷が大当たり。25−18と点差がつい て、このセットを東九州龍谷がものにした。

    東九州龍谷の強さばかりが目立った第1セットだったが、第2セットに入ると、目立ってきたのは鹿児島女子の動き。中盤までに15−10とリードを許すも、 東九州龍谷の高速バレー、そしてセンターコートの雰囲気にも慣れてきたか、拾ってからのすばやい攻めが随所に見られてくる。162センチのエース鳥越未 玖、1年生サウスポー・藤田瑞希らが東九州龍谷に襲い掛かって連続ポイントを決め、24−23とセットポイントを奪う。しかし女王もここから意地を見せ ジュースへと突入すると、鹿児島女子も気力を振り絞り、白熱の展開が繰り広げられる。しかし最後はエース村田が連続ポイントを挙げるなど、29−27 でセットを奪ったのは東九州龍谷。女王が終盤でさすがの強さを見せた。

    準決勝からは3セット先取のチームが勝利の5セットマッチ。2セット目の死闘をものにできなかった鹿児島女子には後がなくなった。しかし鹿児島女子はまだ 死なず。3セット目は、シーソーゲームの展開から東九州龍谷に3ポイントをリードされるも、12ポイント目から高野友理、藤田の攻撃などで着実に加点し一 気に逆転。逆に3点をリードすると、東九州龍谷もピンチサーバーを起用するなど揺さぶりにかかったが、25点目を先に奪ったのは鹿児島女子。今大会ここま で1セットも失っていない相手から、価値ある1セットを奪い返した。

    鹿児島女子がついに1セットを奪取し、まだまだわからない第4セット。鹿児島女子が2連続ポイントで好調なスタートを切ると、会場にも「もしや…」の雰囲 気が漂ってくる。 しかし、ここで崩れなかったのが東九州龍谷の女王たるゆえん。前の3セットでいつものキレが見られなかったエース村田にボールを集め出すと、これに応えス パイクの雨を鹿児島女子に浴びせる。これですぐに逆転に成功すると、村田の活躍に刺激を受けたか、もう一人のエース鍋谷も巧みなBクイックを連発。女王は 完全に息を吹き返し、本来の高速バレーにも勢いが戻った。一方の鹿児島女子も何とかついていこうと必死のプレー。川口聡子のクイックにこの試合 47本のスパイクを打った大楠鼓雪が最後まで打ち続けたが、最後は1年生・藤田のスパイクがアウト。東九州龍谷が25対21でこのセットを取り、セットカ ウント3−1として、決勝進出。前人未到の「春高女子3連覇」へ、あと1試合となった。

    ◆コメント

    東九州龍谷・相原昇監督
    「今日は相手がいいバレーをしてきた。今年は1点差の攻防をもぎ取っていくチームだけに、今日は大苦戦を勝利に導けたと思う。お互いに意地の張り合いみた いなところもあって、(セッターも)鍋谷、村田に任して、逃げずに打ち合ったのがウチの強さ。もっと開き直ってくれば(明日もこれまであまり使わなかっ た)クイックも出てくると思う。1セットを落としたことは明日にとってプラス。3連覇ということを考えず、最高の気持ちでぶつかっていきたい。明日はごま かしていたら勝てない鍋谷、村田が立ち向かっていくような、二人が(昨年からの)4冠へ導くような戦いにしたい」

    不調も最後は調子を上げチームを引っ張ったキャプテン・村田しおり(東九州龍谷)
    「(鹿児島女子は)フォーメーションが強く、どう攻略するか考えた。自分たちがやってきたことを出せればと思っていました、競った試合を今年はしていな かったので、準決勝でやれて乗り越えられたのは明日に繋がると思います。気持ちで負けて1セットを取られて、そこで(キャプテンの)自分が引いてしまうと チームも引いてしまうので、負けずに引っ張る気持ちでやりたい。決勝に進めるのであとは最高のバレーをするだけです」

    初のベスト4進出も惜しくも敗れた鹿児島女子・神川尚彦監督
    「もうちょっとしつこくやりたかった。せめてフルセットまで行きたかった。(東九州龍谷との)差はどっちがコンビバレーをやるかだった。粘り強くやった が、コンビをうまく作れなかった。もっと相手を崩さないと崩される。でもよくついていったと思う。センターコートまで来たけれど、日本一になれなかったの で、日本一を目標にこれから力をつけていきたい」

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    東九州龍谷の軸と言えばやはりエースの2人
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/24

    高校バレー

    大会5日目を迎えた第41回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会「春の高校バレー」は、男女の準々決勝4試合ずつが行われ、ついに“春高バレーの聖地” センターコートでの準決勝に進出する男女4チームずつが決定した。

    男子は東西の優勝候補と呼び声高い東洋(東京)と鎮西(熊本)がそれぞれ弥栄(神奈川)、習志野(千葉)という関東の強豪校を下して準決勝進出。また、平 均身長176センチながら、速いコンビバレーで旋風を巻き起こしている宮崎工(宮崎)が東亜学園をストレートで破り、初のベスト4へ駒を進めた。

    一方で、前年優勝校である都城工(宮崎)は、雄物川から1セット目を奪いながらも悔しい逆転負け。2連覇、そして宮崎工との史上初“同県決勝”実現はなら なかった。

    女子は、前年優勝校の東九州龍谷(大分)が、前日に下北沢成徳(東京)を下して初のベスト8進出を果たした山形市商業(山形)を一蹴。春高で2度の優勝経 験がある伝統校同士の対決となった「九州文化学園(長崎)−共栄学園(東京)」は、エース堀川真理が連日の大暴れを見せ共栄学園がストレート勝ち。豊富な タレントを擁し圧倒的な攻撃力を誇る古川学園(宮城)も、土浦日大(茨城)に完勝した。

    しかし、昨年の準々決勝と同じカードになった「八王子実践(東京)−鹿児島女子(鹿児島)」の試合は、昨年のリベンジに燃える鹿児島女子が、拾って繋ぐ粘 りのバレーという持ち味を十二分に発揮。ストレート勝ちでリベンジに成功し、初の準決勝進出を決めた。

    なお、大会6日目の明日25日は、10時から男女の準決勝2試合が選手憧れのセンターコートで行われる。

    【準決勝】
    第1試合
    東九州龍谷(前回優勝校・大分)−鹿児島女子(鹿児島)

    第2試合
    共栄学園(東京)−古川学園(宮城)

    第3試合
    雄物川(秋田)−東洋(東京)

    第4試合
    宮崎工(宮崎)−鎮西(熊本)

    男子
    東洋(東京) 25
    25
    2−0 17
    16
    弥栄(神奈川)
    鎮西(熊本) 25
    25
    2−0 12
    14
    習志野(千葉)
    宮崎工業(宮崎) 25
    25
    2−0 23
    23
    東亜学園(東京)
    雄物川(秋田) 20
    26
    25
    2−1 25
    24
    14
    都城工業(前回優勝)
    女子
    東九州龍谷(前回優勝) 25
    25
    2−0 13
    15
    山形市商業(山形)
    鹿児島女子(鹿児島) 25
    25
    2−0 18
    23
    八王子実践(東京)
    共栄学園(東京) 25
    25
    2−0 20
    20
    九州文化学園(長崎)
    古川学園(東京) 25
    25
    2−0 13
    16
    土浦日大(茨城)

  • 2010/03/24

    高校バレー

    2連覇を目指し順当にベスト8まで進んできた都城工(宮崎)と名将・宇佐美義和監督率いる雄物川(秋田)の男子準々決勝第4試合。第1セットを奪っ た都城工に対し、雄物川が魂の粘りを発揮。第2、3セットと連続で奪い返し、逆転4強入りを果たした。

    都城工・園田康仁、雄物川・細川卓弥という両エースを全面に立て、序盤から一進一退の攻防を見せた第1セット。園田が2本決めれば、細川も2本決める、な にやら意地に似たようなスパイクの打ち合いとなったが、最後に一歩抜け出したのは都城工。園田のほかにも、尾崎奨太のバックアタック、サウスポー酒井駿平 のキレあるスパイクで効果的に得点を重ねていくと、このセットは25−20。王者が先手を取り、第2セットへ進んだ。

    第2セットも第1セット同様、序盤から展開は1点を争う状況。このシーソーゲームを中盤から優位に進め、抜け出したかに見えたのは雄物川だったが、終盤に 入ってエース細川が連続のスパイクアウト、ブロックでも止められ、都城工に逆転を許す。23−21と都城工が2年連続のセンターコートまであと2点。もう ここで雄物川も終わったと思われた。

    しかしここから、諦めない雄物川が驚異的な追い上げを見せる。都城工エース・園田を寺村将太郎がシャットアウトするなど、気迫の3連続ポイントで逆にセッ トポイントを奪取。都城工も追いつきジュースに突入したが、最後は細川が2連続スパイクを決め、26−24で、セットカウント1−1のタイに持ち込んだ。

    そして運命の第3セット。こうなると流れは雄物川のものだった。これまでの競った展開から一変、序盤から細川の豪腕がうなりを上げると、6−2と雄物川が リード。たまらず都城工・鍋倉監督もタイムアウトを取り流れを変えにいったが、それでもすでにイケイケの雄物川はその勢いを止めない。その後も着実に得点 を加えると、要所では細川の快打炸裂。エース園田にボールを集め逆転への突破口を探った都城工だったが、雄物川の勢いの前には、もうなす術がなかった。最 後は渡邊がスパイクを叩き込むと、ビシッという痛烈な音とともに、試合は終了。土壇場からの見事な逆転勝利で、雄物川が最後のセンターコート行きチケット を手にした。

    第33回大会以来8年ぶりのベスト4進出となった雄物川は、明日の準決勝男子第1試合で、東洋と対戦する。

    ◆コメント

    雄物川・宇佐美義和監督
    「ちょっとした流れが勝利をもぎとってくれますね。(前年優勝校相手も)プレッシャーはなかった。この観客の前で怖がらず思い切り楽しめと言いました。第 1セットは都城工のバレーに対応できず指示していたことが徹底できていなかった。(細川がスパイクを打ちまくり)大車輪の活躍をしてくれた。雄物川のバ レーはレシーブで落ちそうで落ちない。何とか手に当てて繋いでいこうと。練習に耐えてきたぶんだけ、こういう結果になったと思います。(準決勝は)勝算は あまり考えていません。恥ずかしくない試合をやって暮れたら十分。センターコートでやるんですから、明日も思い切りやりたい」

    打って打って打ちまくったエースの細川卓弥(雄物川)
    「目標のベスト4に勝ち残れてホッとしています。自分たちが楽しく盛り上がってたら自然と勝ちがきた感じです。1セット目は焦って自分たちのプレーができ なかったけど、2セット目で切り替えられ、リードして雰囲気も良くなりました。監督には思い切って打てと言われ、自分はエースでキャプテンなんだというこ とを自覚しながらプレーしました。(明日は)今日と同じく、楽しく全力で、感動を与えられるように思い切ってやりたいと思います」

    惜しくも連覇を逃した都城工・鍋倉雄次郎監督
    「2セット目の大事なところで園田が1点を取りきれなかった。力は互角だと思っていたが、これがバレーの流れの怖さ。2セット目、リードしたことで選手が 安心してしまった。まだ甘いですね。(前回優勝校として)そんな力があるチームじゃないのに、周りからいろいろ言われ、知らずに硬くなっていた部分はあっ たと思う」

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    ディフェンディングチャンピオン撃破の立役者、細川(雄物川)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/24

    高校バレー

    女子の準々決勝第3試合ではこれまでともに春高優勝2回、今回も優勝候補に名前を連ねる共栄学園(東京)と、昨年インターハイ2位の九州文化学園 (長崎)という好カードが実現。前日に大和南を破り波に乗る共栄学園が、この日もエース堀川真理の活躍もあり、セットカウント2−0で九州の雄を退けた。

    共栄学園は第1セットから、前日“ライバル対決”で二見梓を圧倒し、大和南を破る原動力となった堀川真理がこの日も絶好調。立ち上がりから力強いスパイク を九州文化学園のコートに叩きつけていくと、3セッターの“マジカルバレー”がこの日も炸裂。堀川がセッターに回ったときには、もう一人の大黒柱、セン ター森谷史佳もブロックに速攻と、堀川一人だけではないという存在感を見せる。九州文化学園も途中、佐々原和や村松比呂子らで詰め寄っていったが、序盤で 5点をリードした共栄学園がそのまま逃げ切り、1セット目を奪取した。

    第2セットに入っても、序盤からペースを握ったのは共栄学園。堀川にボールを集めると、それに応えてエースがスパイクを打ち下ろす。堀川がセッターに回る と、第1セット同様に今度は森谷のスパイク。第1セット同様に流れを作ると、連続ポイントを重ね、20−10と点差を広げていく。
    やや一方的になってきた試合展開の中、九州文化学園は1年生セッター・丸田佳穂を送り目先を変えて反撃を試みたが、要所要所で立ちはだかったのが堀川。最 後も巧みにクイックを決めて、このセットも25−20。堂々とした試合運びで共栄学園が九州の強豪相手に完勝した。

    ◆コメント

    共栄学園・太田豊彦監督
    「堀川は決定率が高かった。(立ち上がり堀川にボールを集め)サイドいっぱいにも、中で打つのもしっかりできていたと思う。でもセッターでは、ほか(の選 手を)を使えば決まるのに、森谷に集めてしまった。悪くはないが、勝つには押し通すのも使い分けるのも必要。今日は100点のゲームをしなきゃ(九州文化 学園に)勝てないと言っていたが、まだちょっとしたミスもあるし、フォローとかラリーを続けていく中でやれていない。(準決勝は)第一はミスをしないこ と。単発で落とすのではなく、ボールを繋いでラリーを制するようにしたい。(5セットマッチになるが)ぶっ倒れるまでやったらいい(笑)。(センターコー トでの試合は)第15回、最後の東京体育館で益子(直美)で準優勝した。(最後の)代々木でも2回戦えたらうれしいですね」

    連日の大爆発で、チームを念願のベスト4へ導いた堀川真理(共栄学園)
    「今日は思い切ってやろうと思った。(前日破った大和南の)二見からも『頑張れ』ってメールが来ました。明日は大和南や九州文化学園のぶんまでいいゲーム をできるよう頑張りたい。(明日対戦する)古川と比べると高さや攻撃力はないけど、向こうの高さに負けないように頑張りたいです!」

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    堀川との両輪で九州文化学園を撃破、森谷(共栄学園)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/24

    高校バレー

    今年で出場35回目となる常連校、東京第2代表・八王子実践(東京)と、こちらも23回目の出場となる鹿児島女子(鹿児島)という、昨年の準々決勝 と同じカードになったこの対決。前評判の高かった八王子実践に対し、持ち味の拾って繋ぐ粘りのバレーを展開した鹿児島女子がセットカウント2−0のスト レート勝ち。初の春高ベスト4進出を決めた。

    昨年は準決勝で優勝校・東九州龍谷(大分)に敗退。2年生になった持丸結美子や江口友里子を軸に「打倒・東龍」を掲げ、ここまで順当に勝ち上がってきた八 王子実践。東九州龍谷との準決勝まであと1勝と迫り、この試合も気合が入っていた。

    第1セット、その気合がボールに乗り移ったか、持丸のスパイク、ブロックなどで3連続ポイントで先制。序盤は13-10とリードを奪う。このまま八王子実 践が点差を広げていくかと思われたが、ここから実力を発揮してきたのが鹿児島女子。

    高さある八王子実践の攻撃をブロックに引っ掛けボールを拾うという本来の形が出てくると、175センチの大型セッター・キャプテンの南美寿希と 173センチ・大楠鼓雪とのコンビも冴えスパイクを決めまくる。昨年の悔しさを知る二人の活躍で、鹿児島女子は八王子実践が2点を取る間に何と14得点の 大爆発。一気にセットポイントを奪い、その流れのまま25−18で第1セットを奪った。

    第2セットに入ると、序盤は後がなくなった八王子実践が1年生センター高橋知子、エース持丸らの活躍で序盤を8−5とリードする。しかしここから、またも 立ちはだかったのが、セッター南を中心とした鹿児島女子の粘り強い攻守。高野友理が5ポイントに絡む働きを見せるなど8連続ポイントを奪い、一気に主導権 を握る。八王子実践もここから、エース持丸自らがフライングレシーブを決めるなどの粘りで勝利への執念を見せたが、鹿児島女子のペースは変わらず。マッチ ポイントを奪うと、最後は大楠のクイックが決まり25−23で競り勝ち。見事にリベンジを果たした鹿児島女子が悲願のベスト4進出を決めた。
    歓喜の鹿児島女子が明日の準決勝で対決するのは、王者・東九州龍谷。連続の大物食いで決勝進出を目指す。

    ◆コメント

    鹿児島女子・神川尚彦監督
    「よく自分たちで我慢してベスト8の壁を破ってくれて喜んでいます。ブロックで引っ掛け拾うバレーが出来たし、しっかりやってコンビ(の攻撃を)をやると いう練習の成果を出せました。第2セット後半とか、中盤以降で追いつかれても守りに入らず攻めていけた。(昨年八王子実践に敗れ)勝つぞという意識が強 かった。去年は胸を借りていたが、今年は勝ちにいけた。去年から1年間しっかり練習してきて、力的にはさほど差がないと思っていた。我慢強くやったほうが 勝ちだと思いました。(センターコートでの試合は)基本のプレーがしっかりできれば道は開ける。自分たちのカラーでやりたいと思います」

    絶妙なトスワークでチームをベスト4に導いたキャプテン南美寿希(鹿児島女子)
    「日本一へ向け、(昨年の)リベンジをしてまずはベスト8の壁を破りたかった。応援してくださる人たちへの感謝をこめて笑顔でハツラツとプレーできまし た。拾って繋ぐ自分たちのバレーができました。でもまだ声掛けのミスでまだまだ失点が多いので(準決勝では)修正したい。東龍は昨年の優勝チームですが、 負けないくらいの練習をしてきた。チャレンジャー精神を忘れず、笑顔でハツラツとプレーして勝ちたいです!」

    PHOTO

    ネット上にめっぽう強い大型セッター南(鹿児島女子)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/24

    高校バレー

    準々決勝第1試合、優勝候補の呼び声高い東洋(東京)と、昨年旋風を巻き起こし、ベスト4に入った弥栄(神奈川)という関東の強豪同士の一戦は、 エース柳田将洋を中心に攻守にバランスの取れたバレーを見せた東洋が、セットカウント2−0のストレート勝ち。13回大会以来、28年ぶりのベスト4進出 を決めた。

    東洋は2009年世界ユースベストスパイカー賞を獲得した柳田、弥栄は専田和也という、ともにエースでキャプテンという二人が大黒柱。当然のように両校は 第1セットから二人を中心にした攻撃を展開する。

    序盤、9−8と東洋が1点リードするも、ここまでは一進一退の攻防。しかしここから東洋は手塚奨がクイックを決めると、1年生セッター関田誠大がツーア タック。そしてエース柳田がレフトから豪快なクロスを叩き込み、一気に流れを持ってくる。弥栄も専田にボールを集めたが、流れを変えるには至らず。関田の 1年生とは思えない落ち着いたトスワークは柳田だけでなく桑折卓摩、並木竜といったほかの選手たちも自在に操り、みるみる点差が開いていく。 24−17とセットポイントを握ると、最後は柳田が豪快に打ち下ろし25点目。東洋が1セットを先取した。

    第2セットに入っても、流れは完全に東洋。手塚が相手エース専田を2連続でシャットアウトするなど、いきなり3連続ポイントを挙げる。この流れに乗って柳 田もスパイクにフェイントと、硬軟織り混ぜ着実にポイント。序盤で12−5と大量リードし、優位に進めていく。

    一方の弥栄は、フロント、バック関係なく専田にボールを集中。専田も期待に応え、東洋コートに迫力あるスパイクを叩き込んでいく。途中3連続ポイントで 19−13と食い下がったが、東洋がここでタイムアウトを取ると流れは遮断されてしまった。ここから東洋が簡単に5点を奪うと、このセットも25点目を柳 田が豪快に決め、25−15。東洋が強豪校を相手にセットポイント2−0の完勝を収め、昨年越えられなかったベスト8の壁を突破。第13回大会以来 28年ぶりのベスト4進出を決めた。

    ◆コメント

    東洋・北畠勝雄監督
    「今日は100点です。思い通り? そうですね。(1セット目を取ったが)去年も1セットとって2セット取られたし、弥栄もレシーブがしっかりしているし、いつ反撃してくるか安心できなかっ た。これで去年逃した(準決勝から試合をする)センターコートにやっと入れる。でも明日からは5セットマッチですから、あとは体力ですね。(優勝候補と言 われ)プレッシャーはない。『センターコートを』と思って練習してきたので。(エースの)柳田はいつも通りやっていたと思う」

    優勝候補筆頭のチームを引っ張る、キャプテンでエースの柳田将洋(東洋)
    「(勝因は)連続失点が少なく、攻撃のセンターが通っていたのがよかった。(昨年越えられなかったベスト4入りだが)20点台に入っても気持ちに余裕がな かった。去年のこと(逆転負け)があって何があるかわからないから。でもそれで集中できた。プレッシャーも結構あったけど、自分たちのプレーで勝てたのは 自信になった。1日目より2日目、2日目より3日目と(エースである)自分の負担も軽くなってきた。自分以外の周りや、センターラインが決めてくれていま す。速攻が決まると時間差も決まるしバリエーションが出てくる。(優勝まで2試合だが)センターコートの試合がまだ未知ですから。でも様子見ではなく思い 切りやりたい。サーブミスする場面も多かったので修正していきたい」

    1年生とは思えない巧みなトスワークで攻撃を支えた関田誠大(東洋)
    「自分たちのバレーができました。昨日も自分なりにはよかったけど、さらに『トスがぶれない』とか基本的なことを考えてやりました。慣れて緊張もほぐれて きたし、先輩なら決めてくれると信用してトスを上げた。(ベスト8の壁を打ち破り)ここまできたら優勝しかない。相手に関係なく自分たちのバレーができれ ば結果はついてくると思う。頑張ります!」

    PHOTO

    正に一発でしとめたキラースパイカー柳田(東洋)
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/23

    全日本女子

    日本バレーボール協会(JVA)は、2010年度の全日本女子バレーボールチーム“火の鳥NIPPON”の登録メンバー33名を発表した。

    選出メンバーは、竹下佳江(JT)、栗原恵(パイオニア)、荒木絵里香、木村沙織(ともに東レ)など、昨年も活躍したメンバーをはじめ、山本愛(JT)が 5年ぶり、杉山祥子(NEC)が2年ぶりでの復帰となった。

    また初選出は、15歳ながらシーガルズに所属する宮下遥や、昨年、東九州龍谷(大分)の三冠の原動力となった芥川愛加(JT)、大学生の佐藤美弥、奥村麻 依(ともに嘉悦大学)、近江あかり(東海大学)ら11人。

    なお、眞鍋政義監督率いる全日本女子チームの国際大会開幕戦は、6月8〜13日にスイス・モントレーで行われる「モントルーバレーマスターズ」となる。

    【2010年度全日本女子バレーボール登録メンバー】
    ◆セッター 竹下佳江(JT)、横山雅美(デンソー)、冨永こよみ(パイオニア)、※佐藤美弥(嘉悦大学)、※松浦寛子(NEC)、※宮下遥(シーガルズ)
    ◆ウィングスパイカー 芝田安希(東レ)、※都築有美子(トヨタ車体)、山口舞(シーガルズ)、吉澤智恵(スペイン・テネリフェ)、福田舞(シーガルズ)、有田沙織 (NEC)、栗原恵(パイオニア)、坂下麻衣子(JT)、木村沙織(東レ)、※迫田さおり(東レ)、石田瑞穂(久光製薬)、※江畑幸子(日立佐和)、※近 江あかり(東海大学)、※八幡美樹(NEC)
    ◆ミドルブロッカー 杉山祥子(NEC)、庄司夕起(上尾)、山本愛(JT)、井上香織(デンソー)、荒木絵里香(東レ)、※矢野美子(デンソー)、石川友紀 (JT)、※奥村麻依(嘉悦大学)、※芥川愛加(JT)
    ◆リベロ 佐野優子(久光製薬)、濱口華菜里(東レ)、井野亜季子(NEC)、井上琴絵(JT)

    ※は初選出


  • 2010/03/23

    V・プレミア

    V・プレミアリーグは、レギュラーラウンドの全日程を終了。男女とも、4月に行われるファイナルラウンドへ進出する4チームが決定した。
    ここでは、男女ファイナルラウンドの展望と日程を紹介する。

    ◆男子

    セミファイナルラウンドへ進出を決めたのは、パナソニックパンサーズ(22勝6敗)、東レアローズ(19勝9敗)、堺ブレイザーズ(18勝10 敗)、豊田合成トレフェルサ(16勝12敗)の4チーム。

    パナソニックは、全日本でも売り出し中の清水邦広、福澤達哉という両エースに、ブラジル代表アタッカーのジョンパウロ、センターの白澤健児、枩田優介と戦 力が充実。総合力で頭ひとつ抜け出し、一番乗りでセミファイナル進出を決めた。この勢いのまま2年ぶりの優勝に突き進みたい。

    ただ、そのパナソニックがレギュラーラウンドで4試合対戦し、全て敗れているのが堺。3位でセミファイナル進出を決めた堺は日本代表の“ゴッツ”石島雄 介、主将の北島武らがチームを引っ張り、見事な“パナソニックキラー”ぶりを発揮した。そのほか若い選手も多く、勢いに乗れば短期決戦を突っ走る可能性 も。昨年のファイナル同様、下位チームによる“下克上”での優勝が現実味を帯びてくる。

    シーズン前は優勝候補筆頭の呼び声も高かった前年覇者の東レは2位でセミファイナル進出。アタック決定率と決定本数でリーグ1位という攻撃力が売りで、セ ルビア代表でレギュラーラウンド得点王のボヨビッチ、全日本の米山裕太というアタッカー陣に、同じく全日本センターで、ブロック決定本数1位の富松崇彰と タレントが揃い、順当に勝ち上がってきた。安定感は4チーム中一番だ。

    そして4つ目のイスを獲得したのは、3年ぶり2度目のセミファイナル進出となった豊田合成。最終節での連勝でサントリー、JTを振り切った。OBの松田明 彦監督のもと、攻守にまとまった好チームは、飛び抜けた存在はないものの、新加入のアンジェルコ、若手の高橋和人らが活躍を見せており、レギュラーラウン ド以上の活躍で上位を食いたい。そして、今季ブロック決定本数2位ながら、勇退が決まっているブロックの達人・北川祐介の最後の奮闘に期待。上位陣のスパ イクをシャットアウトし、有終の美を飾りたい。

    【試合日程】
    ◆セミファイナルラウンド(会場はすべて有明コロシアム)
    4月2日(金) 16:00 パナソニックパンサーズ
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. 豊田合成トレフェルサ
    (レギュラーラウンド4位)
    18:00 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    vs. 堺ブレイザーズ
    (レギュラーラウンド3位)
    4月3日(土) 14:00 パナソニックパンサーズ
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    16:00 堺ブレイザーズ
    (レギュラーラウンド3位)
    vs. 豊田合成トレフェルサ
    (レギュラーラウンド4位)
    4月4日(日) 13:00 パナソニックパンサーズ
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. 堺ブレイザーズ
    (レギュラーラウンド3位)
    15:00 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    vs. 豊田合成トレフェルサ
    (レギュラーラウンド4位)
    ◆3位決定戦&優勝決定戦(ファイナル)(会場はすべて東京体育館)
    4月11日(日) 11:00 3位決定戦 セミファイナルラウンド3位−4位
    4月11日(日) 15:00 優勝決定戦 セミファイナルラウンド1位−2位
    ◆女子

    セミファイナルラウンドへ進出を決めたのは、JTマーヴェラス(26勝2敗)、東レアローズ(21勝7敗)、久光製薬スプリングス(20勝8敗)、デン ソーエアリービーズ(15勝13敗)の4チーム。

    やはり優勝の最右翼は、レギュラーラウンドで開幕から怒涛の25連勝という快進撃を続けたJTだ。韓国代表のエースで、レギュラーラウンドの得点王キム・ ヨンギョンを中心とし、決定率の高い山本愛、石川友紀、キャプテンの位田愛、そして全日本不動の司令塔・竹下佳江など、攻撃陣はタレントも豊富。本来の力 を出し切れれば、悲願のプレミア初優勝は間違いないところ。

    しかし、3月14日の久光製薬戦では頼みのキム・ヨンギョンも執拗なマークにあい不完全燃焼。フルセットの末に敗れ連勝がストップすると、20日の東レ戦 にも敗れ、連敗した。よくも悪くもキム・ヨンギョン次第という部分が垣間見えたが、ここはセッター・竹下佳江がどんな攻撃を組み立てるか。短期決戦でのベ テランのトスワークにも注目したい。

    追うのは豊富な攻撃陣を持つ東レと、サーブ・レシーブに長けている久光製薬。3連覇を目指す東レはアタック決定率1位、ブロック決定本数2位のセンター荒 木絵里香と、総得点日本人トップのエース木村沙織がどこまで相手の守りをこじ開けるか。二人の双肩に連覇がかかっているといっても過言ではない。しかし今 季は、二人に続きアタッカーの迫田さおりが台頭、バルボッサも安定し攻撃の幅も広がった。ファイナルラウンドの経験も豊富だけに、勝ち上がる可能性も大き い。

    久光製薬はアタック、ブロックの数字面ではリーグ中位だが、サーブ効果率とサーブレシーブ成功率はリーグトップ。JT、東レに比べ大砲はいないものの、粘 りのバレーで勝利を重ねてきた。その粘りでJTの連勝をもストップさせ、今は上り調子。大黒柱・石田瑞穂にエリザンジェラという攻撃陣に、全日本が誇るリ ベロ・佐野優子ら攻守にバランスの取れた戦いぶりで頂点を目指す。

    デンソーはセミファイナル進出を目の前に6連敗と足踏みをしたが、3月14日に連敗を脱出し、何とか最後の枠に滑り込んだ。全日本メンバーでブロック決定 本数1位の井上香織、アタック決定率2位の矢野美子、総得点5位のスタエレンスらの爆発で、セミファイナル進出の勢いに乗って番狂わせを演じたい。

    【試合日程】
    ◆セミファイナルラウンド(会場はすべて愛知・豊田市総合体育館〈スカイホール豊田〉)
    4月2日(金) 16:00 JTマーヴェラス
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. デンソーエアリービーズ
    (レギュラーラウンド4位)
    18:00 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    vs. 久光製薬スプリングス
    (レギュラーラウンド3位)
    4月3日(土) 14:00 JTマーヴェラス
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    16:00 久光製薬スプリングス
    (レギュラーラウンド3位)
    vs. デンソーエアリービーズ
    (レギュラーラウンド4位)
    4月4日(日) 13:00 JTマーヴェラス
    (レギュラーラウンド1位)
    vs. 久光製薬スプリングス
    (レギュラーラウンド3位)
    15:00 東レアローズ
    (レギュラーラウンド2位)
    vs. デンソーエアリービーズ
    (レギュラーラウンド4位
    ◆3位決定戦&優勝決定戦(ファイナル)(会場はすべて東京体育館)
    4月10日(土) 11:00 3位決定戦 セミファイナルラウンド3位−4位
    4月11日(日) 15:00 優勝決定戦 セミファイナルラウンド1位−2位

  • 2010/03/23

    高校バレー

    大会4日目を迎えた第41回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会「春の高校バレー」は、男女の3回戦8試合ずつが行われ、男子の鎮西(熊本)都城工業 (宮崎)、東九州龍谷(大分)、古川学園(宮城)、九州文化学園(長崎)などが順当に勝ち上がりベスト8進出を決めた。

    その一方で、男子の市立尼崎が宮崎工業(宮崎)に、女子の大阪国際滝井(大阪)が土浦日大(茨城)に、そして下北沢成徳(東京)が山形市商業(山形)に敗 れるなど波乱も見られ、何が起こるかわからない春高を象徴する結果が生まれた。

    また、ユース代表アタッカーによるエース対決でも話題を集めた男子の「東洋(東京)−福岡大附大濠(福岡)」、女子の「大和南(神奈川)−共栄学園(東 京)」という好カードでは、それぞれ柳田将洋、堀川真理が本来の力を出した東洋と共栄学園という東京勢が勝利。山田脩造、二見梓という注目の二人が春高か ら姿を消した。

    なお、大会5日目の明日24日は10時から男女の準々決勝4試合ずつが行われ、それぞれ勝ち上がった4チームが、代々木のセンターコートへ立つ権利を獲得 する。

    男子
    東洋(東京) 25
    25
    2−0 19
    20
    福岡大附大濠(福岡)
    弥栄(神奈川) 29
    25
    2−0 20
    18
    松山工業(愛媛)
    都城工業(前回優勝) 25
    25
    2−0 23
    15
    東海大第四(北海道)
    鎮西(熊本) 25
    25
    2−0 21
    17
    宇部商業(山口)
    雄物川(秋田) 30
    25
    2−1 28
    26
    別府鶴見丘(大分)
    東亜学園(東京) 25
    25
    2−1 21
    19
    鹿児島商業(鹿児島)
    習志野(千葉) 25
    25
    2−0 10
    23
    近江(滋賀)
    宮崎工業(宮崎) 25
    25
    2−0 17
    21
    市立尼崎(兵庫)
    女子
    共栄学園(東京) 25
    25
    2−0 21
    18
    大和南(神奈川)
    八王子実践(東京) 25
    30
    2−0 18
    28
    誠英(山口)
    東九州龍谷(前回優勝) 25
    25
    2−0 18
    21
    増穂商業(山梨)
    古川学園(東京) 25
    25
    2−0 18
    15
    人環大岡崎学園(愛知)
    九州文化学園(長崎) 25
    25
    2−0 17
    23
    津商業(岐阜)
    山形市商業(山形) 25
    25
    2−0 21
    23
    下北沢成徳(東京)
    土浦日大(茨城) 25
    25
    2−0 22
    21
    大阪国際滝井(大阪)
    鹿児島女子(鹿児島) 25
    25
    2−0 19
    13
    博多女子(福岡)

  • 2010/03/23

    高校バレー

    今大会のシード校で、優勝候補の呼び声が高い市立尼崎(兵庫)に、宮崎工業(宮崎)が挑んだこの試合。セッター・村前亨を軸にした速いコンビバレー を展開し、市立尼崎を終始圧倒した宮崎工業が、セットカウント2−0で激勝。春高初、そして前回優勝校・都城工業と宮崎県勢ダブルでのベスト8進出を果た した。

    市立尼崎は去年も春高を経験している192センチの前薗慶弥、193センチの竹内正哲を中心としたスタメン平均身長186センチの大型チーム。一方、宮崎 工業は平均176センチ、速いコンビバレーを武器にする、まさに対照的なチーム同士のマッチアップとなったこの試合。第1セットは序盤からお互いが一歩も 引かず、11−11と接戦を演じていく。

    すると、ここで先んじたのは宮崎工業。大会屈指のセッター村前が繰り出す多彩なトスに、1回戦、2回戦とともに二ケタのアタックポイントを誇るエース森下 凌が反応。バックアタックに速攻と効果的に得点を奪い、一気に18−12と抜け出していく。高さのある市立尼崎にその高さを感じさせない流れるような攻撃 で、後半も相手のリズムに流れを渡さない。結局このセットは、市立尼崎に自分たちのバレーをさせなかった宮崎工業が、25−17と点差をつけてものにし た。

    第2セットに入ると、序盤は市立尼崎ペース。前薗、竹内らのスパイクが宮崎工業コートに突き刺さり、11−7とリードを奪う。しかし、タイムアウトをきっ かけに、宮崎工業が息を吹き返す。村前の絶妙なトスワークが冴えを見せ、市立尼崎のブロックを翻弄。エース森下が3連続スパイクを叩き込み1点差にする と、裏エースの鶴田佑輔もスパイクにフェイントと、硬軟織り混ぜた攻撃を披露。ついに追いつき、ここから一進一退の攻防へと突入した。

    すると、ここでも力を発揮したのは宮崎工業。村前の変幻自在のトスから海老原、森下がスパイクを決めると、最後は相手ミスにも乗じた3連続ポイントで25 点目を奪取。25−21でこのセットも奪った宮崎工業が、うれしい初のベスト8へと駒を進めた。これで宮崎勢は前回優勝校の都城工業とともにダブルで準々 決勝に進出となった。

    ◆コメント

    宮崎工業・金丸真也監督
    「(初のベスト8に)もう何がなんだかわからない。うれしいです。大きいチームとどうやって戦うかを課題にしていたので今日の勝利は大きいですね。1セッ ト目からしっかりレシーブしコンビを組み立てていくという自分たちのバレーが完璧に近い形でできたのが勝因。コンビ(バレー)をシャットアウトされた記憶 もないし、完璧だった。セッターとスパイク陣でよく決めてくれました。森下は1、2回戦とふがいなかった。やっと本来の力に近いものを発揮してくれまし た。(同県の都城工業は)かなり意識しています(笑)。ひとつでも(都城工業より)上にいきたい。(決勝を宮崎決戦とし)歴史に残るような大会にしたいで すね。明日勝てば、夢にまで見たセンターコート。頑張ります」

    気迫あふれるスパイクで得点量産のエース森下凌(宮崎工業)
    「相手のブロックが高くて難しかったけど、思っていたより決められてよかった。相手のブロックも触れていたし、それでも決められたので80点です。(修正 点は)サーブレシーブです。2セット目出だしで崩されてコンビを出せなかったので修正したい。自分たちの目標はベスト4に残って(九州大会で敗れた)鎮西 へのリベンジ。まだ自分たちの目標までいっていないので負けられないです」

    宮崎工業・森下選手

    昨年のインターハイ準優勝・市立尼崎を下した
    宮崎工業(宮崎)の森下
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/23

    高校バレー

    激戦区・大阪大会を優勝し春高へ駒を進めた強豪・大阪国際滝井(大阪)と、3年連続10回目の出場で常連となりつつある土浦日大(茨城)がベスト8 をかけて激突。攻守にハツラツとした動きを見せた土浦日大が圧巻のストレート勝ちで、8年ぶりのベスト8進出を決めた。

    ユース代表アタッカーからセッターに転向した黒木麻衣を中心としたコンビバレーで激戦区大阪を制し、3年ぶりの春高優勝を狙った大阪国際滝井と、8年ぶり 2度目のベスト8を目指す土浦日大の対戦。下馬評では圧倒的に大阪国際滝井が優位と言われ、第1セット序盤はそれに違わぬ展開で試合が進んでいく。大阪国 際滝井はエース黒河亜紀、中田唯香がキレのあるスパイクを決め、12−8と優位に立つ。

    しかし中盤に入ると、土浦日大が粘りを発揮。ブロックで相手の勢いをそぐと、徐々に堅さの取れてきた攻撃の中心・菅谷亜衣、鈴木夏希が当たりだす。 15−15に追いつくと、ここから菅谷・鈴木で怒涛の6連続ポイントを挙げ大逆転。大阪国際滝井も引き下がらず23−23まで追いついたが、最後は土浦日 大が競り勝ち第1セットを奪った。

    第2セット、後がなくなった大阪国際滝井だったが、序盤から土浦日大を引き離すことができない。連続ポイントを奪うも逆に連続ポイントを奪われるという展 開が続き、12−12と接戦が続く。

    すると、ここで一歩出たのは土浦日大。渡邉瑞生のスパイクから3連続ポイントを奪い優位に立つと、スパイクを打って出た黒木を菅谷がシャットアウト。ここ で一気に流れを引き寄せると、その後も赤津悠真、鈴木のブロックが決まり、この時点で21−15と土浦日大が大きくリード。まさかという空気が流れ出した 中で大阪国際滝井も必死の粘りで反撃を試みたが、土浦日大・赤津のブロックでマッチポイントを奪われ万事休す。25−20でこのセットも取り、セットカウ ント2−0の完勝。全員バレーの土浦日大が8年ぶり2度目のベスト8進出を決めた。

    土浦日大の準々決勝の相手は、これまで全国大会で何度も苦渋を味わされた古川学園(宮城)。キャプテンの星友里絵も「いつも古川には負けているので今度こ そ勝ちたい」と、並々ならぬ闘志を燃やしていた。

    ◆コメント

    土浦日大・石崎吉宏監督
    「やってきたことが怖いくらい思いどおりできました。この大会に来てブロックが良くなり、要所要所で決まるようになった。一戦一戦自信をつけてミスが少な くなっている。ブロックがしっかりしているぶん守れている。大崩れせず3人で上げていて、バンバン点を取るんじゃないけど、レフトの星、ライトの渡邉がい い活躍をしてくれた。(相手のサーブレシーブを崩し)狙いどころを決めて的確に落とせた。この大舞台でそれが出来るのは成長したんだなと思います。(第2 セットは)『お前らは力がある。やれる。思い切り行ってこい』と言って送り出しました。(8年ぶりのベスト8で)インターハイでも負けている古川さんとで すが、意識せず土浦らしいバレーを心がけたい。明日も平常心でやります!」

    キャプテンとして、レフトとして強豪撃破に貢献した星友里絵(土浦日大)
    「守りが安定していて、崩れず速いコンビバレーができたのが勝因だと思います。(強豪相手だったが)特に意識せず自分たちのバレーをするだけでした。(準 々決勝は古川学園と対戦するが)いつも負けているので、今回は思いっきり自分たちのバレーをやって、今度こそ勝ちたいです!!」

    土浦日大・星選手

    大阪国際滝井(大阪)を下し原動力となった土浦日大・星
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/23

    高校バレー

    前日、市立高知商にストレート勝ちで2連覇へのスタートを切った都城工業(宮崎)は、ベスト8をかけ伝統校・東海大四(北海道)と激突。歴代優勝校 同士の一戦は、都城工業がエース園田康仁を中心とした安定感抜群のバレーでストレート勝ちした。

    第1セット序盤、ペースを握ったのは東海大四。3点をリードした都城工業から相手ミスにも乗じ着実に連続ポイントを挙げていくと、11−7と試合を優位に 進めていく。

    しかしここは前回覇者の実力校、このままでは終わらない。中盤でタイムアウトを入れると、ここから東海大四のスパイクミスにも乗じて流れを手繰り寄せ3連 続ポイントで同点に。すると、ここぞとばかりにエース・園田康仁が上昇気流に。連続スパイクを決め完全に流れを持ってくると、再び2点ビハインドから怒と うの6連続ポイントで逆転に成功。セットポイントを握ると、東海大四の反撃の芽を摘み、25−23と接戦をものにした。

    「接戦を取れたので精神的に楽になった」とは、都城工業・鍋倉雄次郎監督。第2セットは、序盤からエース園田が大爆発を見せた。スパイクのブロックアウト でチームの1点目を奪うと、そこからスパイクにブロックにと得点を量産。東海大四もリードを奪われたところでタイムアウトを取って流れを分断しようとした が、流れは完全に都城工業へ傾いた。

    中盤は園田だけでなく、もう一人のエース酒井駿平にトスを集めると、酒井は的確にポイントをゲット。酒井へのマークが厳しくなると、再び前衛に戻った園田 も打ちまくるという好循環も生まれ、得点も一時は16−8のダブルスコアと、一方的な展開になる。東海大四も1点ずつをしぶとく返していったが、ここから 反撃する力は残っていなかった。結局このセットは25−14と予想外の大差で都城工業が奪い、セットカウント2−0。王者が順調にベスト8まで勝ち上がっ た。

    都城工業は、明日の準々決勝では同じ九州勢の別府鶴見丘(大分)と対戦。連覇まであと3勝だ。

    ◆コメント

    都城工業・鍋倉雄次郎監督
    「(第1セットは逆転も、第2セットは圧勝で)第1セットを接戦で取れて楽になった。(勝因は)1セット目の最後と2セット目に酒井が大事なところでスパ イクを決めてくれたのが大きかった。(1セット目リードを許したが)想定内。焦りはなかった。簡単に勝てるとは思ってなかったのでああいうのしかないと 思った。逆に(大差の)2セット目がビックリしています(笑)。(連覇は)まだ先です。目の前の1試合1試合を精一杯やりたい。課題はレシーブ。それで頑 張れるかどうかです。(エース園田は)気負いすぎ。まだまだダメ。でもぼちぼちエンジンをかけてくれると思います」

    キャプテンとしてもチームを牽引する、エースの園田康仁(都城工業)
    「第1セットは接戦でしたが、第2セットはサーブで崩せて自分たちのペースになった。焦りはなかったです。(調子は)まだまだ。チームとしてはいいと思い ます。(要所で集まったボールを決めていったが)キツイところで1点を取れるような選手になっていきたいと思います。(連覇のプレッシャーは)感じてない です。先輩たちのおかげで(連覇の)チャンスをもらっている。一戦一戦、自分たちのバレーが出来て楽しくやれればいいと思います」

    都城工業・園田康仁選手

    前回優勝の都城工業(宮崎)はキャプテン園田らの猛攻で
    東海大付四を退けた
    写真提供:日本文化出版


  • 2010/03/23

    高校バレー

    堀川真理、二見梓という、親友同士のユース代表アタッカー二人がそれぞれ大黒柱という共栄学園(東京)と大和南(神奈川)の関東決戦。調子の上がら ない二見に対し、堀川はスパイクにトスにと存在感を見せ、共栄学園がセットカウント2−0で勝利。ベスト8へ進出した。

    共栄学園はアタッカーの堀川も時にはセッターを務める、珍しい3セッターシステムの“マジカルバレー”が持ち味。そのマジカルバレーが第1セットから大和 南を翻弄した。

    開始早々、“アタッカー”堀川が切れのあるスパイクを大和南コートに叩き込み得点を重ねていくと、“セッター”堀川としても絶妙なトスワークを披露。森谷 史佳、渡邉和香里のスパイクを演出するなど、司令塔としてもチームを操り、一気に4連続ポイントを奪って大和南を突き放す。

    一方、大和南の注目エース・二見は、2回戦同様に調子が上がらない。単発でスパイクを決めるシーンはあるものの、なかなか連続ポイントに繋がらず、差も縮 まらない。逆に堀川が連続スパイクを決め、中盤は点差以上に共栄学園のペース。終盤、大和南も3点差まで迫ったが、結局このセットは25−21 で共栄学園が獲得した。

    第2セット、二見がどれだけ調子を上げてくるかに注目が集まったが、逆に目を奪われたのは堀川の圧倒的な動き。序盤で二見が2本のスパイクを決め追いすが るも、逆に堀川がブロックを弾き飛ばすほどの豪打を3本打ち込むなど、流れを持ってきたのは共栄学園。疲れをまったく感じさせない堀川が中盤以降も打ちま くると、大和南の反撃は後手後手に回ってしまい、じわりじわりと点差が開いていく。

    そして24−18とセットポイントを握った共栄学園は、最後も堀川がこの日を象徴するような激しいスパイクを打ち込み、試合終了。終わりを告げるホイッス ルが鳴るや号泣した堀川。この一戦にかける並々ならぬ意気込みが感じられたシーンだった。

    ◆コメント

    共栄学園・太田豊彦監督
    「昨日は初戦の緊張があったが、今日はサーブレシーブも崩れずトスも正確に上がった。(スパイクだけでなく)フォローなどみんなで頑張れる部分を率先して やれたと思います。(対大和南の対策は)二見、二見(のチーム)と言われるが、ほかの子もしっかりしているいいチーム。大きいからブロックで頑張ってもら いたかったが、それが要所要所で出た。(3セッターのマジカルバレーは)昨日は2、30点だったが、今日は70点くらい。あとはセンターがもっとやってく れたら。(大活躍の堀川は)やる気があればあれくらい出来る子。今日はみんな気持ちの強さを出せたと思います。今日勝って終わりじゃない。これからが勝負 になるので、一丸となって今日以上の試合をしたい」

    打って上げての大活躍! “注目エース対決”を制した堀川真理(共栄学園)
    「ここで負けたら去年と同じ。1年間やってきたことが無駄になると思った。(チームが)一丸となってやれたのはよかったけど、自分は3、40点くらい。今 日はブロックで止められなかった。一番よかったのは気迫、気持ちだと思う。みんなで強気にいこうと話していました。(親友・二見との試合で)当たったのは しょうがない。ユースやジュニアでチームメイトとしてやっているが、(二見は)ライバル。絶対に負けたくなかった。(試合終了直後に号泣し)去年の悔しい 思いがあった。その悔しさを取り返すには勝つしかない。今日に賭ける思いは強かったです」

    大和南・飯塚博幸監督
    「日本一を狙っていた。生徒たちはよく頑張ったが、今の頑張りで日本一は無理。もう一回考え直さないといけない。(共栄学園は)普通のチームがやらないこ ともやってくるし、やはりうまかった。でも追いつけない感じはない。流れをつかめなかったのが敗因です。二見はマークが集まる中でもやってもらわない と。(これから)全体的にレベルアップしたい」

    今大会最注目エースも、3回戦で惜しくも涙を飲んだ二見梓(大和南)
    「今回の春高では自分の力を発揮できず、周りのみんなに申し訳ない気持ちでいっぱいです。大会を通して高いトスを打ち切れなかったのが悔いが残ります。 もっとキャプテンとしてエースとしてみんなに頼られる選手になりたい。(堀川について)あれくらい気迫あるスパイクを打ちたい。堀川と戦えてよかったで す。尊敬しています」

    大和南・二見選手

    共栄学園に敗れた後、涙が止まらなかった大和南・二見
    写真提供:日本文化出版


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