世界柔道その後@
ブラジルでの世界柔道中継から、先ほど帰ってきました。
さすがに遠い・・・

大会中は、超スーパーウルトラマンモスギザハードスケジュールで、
ブログを更新する余裕がありませんでした。
ごめんなさい・・

これから、何回かに渡って、中継回顧録を書きたいと思います。

       ***

今回、鈴木桂治選手の判定が、大きな問題になりました。

帰りの飛行機で、今回の世界選手権でも審判をつとめられた
藤猪省三さん(世界選手権4連覇)と一緒になりました。

藤猪さんは、
『私は、残念ですが、桂治の負け、相手選手の一本勝ちだと思った』と話してくれました。

日本で多く聞かれる、「鈴木選手の勝ちではないか」とする論調の根拠は、
『いわゆる“死に体”から投げているので、相手の一本はありえない』ということが
趣旨のようです。

しかし、藤猪さん曰く、
『本当に“死んでいる”体ならば、投げることはできないはず。
これが、今の世界のJUDOの考え方の主流になっています』
とのこと。

投げている以上、それは“死に体”でなく、“生き体”。
つまり、今の世界の柔道には、“死に体”という考え方がないらしいのです。
よって、最後に背中をつけられた鈴木選手の一本負けという解釈です。

そして、藤猪さんは、
『問題は、日本が、世界の考え方の主流を把握していなかったことだ』
とも指摘してくれました。

とにかく、どんな状態だろうと背中をつけられてはならない。
日本では「死に体」という認識でも、世界はそれを「死に体」とはみなさない。
今回の世界柔道で、思い知らされました。

ところが!

今回、私たちの放送ではお伝えできなかったのですが、
実は、60キロ級の江種辰明選手の試合でも、
同じことが起きていたです。

江種選手が取ったはずの「一本」が、相手にコールされました。
鈴木選手のケースと同じように、
江種選手がしかけたあとに、相手選手が死に体から江種選手を投げたように見えました。
最初のコールは、相手選手の「一本勝ち」。
しかし、この試合では、3人の審判団が協議の末、その一本を取り消しました。
そして両者ポイントなしとして試合は続行されました。

結果的には、その後江種選手が勝ったため、
大きな話題にならなかったのかもしれませんが、
観ている私たちからすると、
『鈴木選手の場合は判定が覆らないのに、なぜ江種選手の場合は覆ったのだろう?』
疑問ばかりが残ります。

藤猪さんはこの江種選手の試合は見ていなかったそうで、
この試合についての見解を頂くことはできませんでしたが、
どうも、こうした“死に体からの逆転一本”というケースの解釈については、
世界も今揺れているところなのではないでしょうか?

同じようなケースなのに、
鈴木選手の場合は判定は覆らず、
江種選手の場合は覆った。
これでは納得いきません。

来年は、いよいよ北京五輪。
それまでに、世界の審判で認識を統一し、
そして日本代表も、その審判団の認識をしっかりと情報収集して把握しておくことが
重要になります。




投稿:森 昭一郎 | 20:10 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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世界柔道@準備追い込み

世界柔道実況のため、明日、ブラジルに出発します。

出張中に子供の誕生日があるため、
今日は代休をとって早めの誕生日パーティ。
午前中は、自宅で資料作成。
しかしながら行き詰ったので、気分を変えて、喫茶店で資料作成。
ところが「ボクもいく!」と、我が愚息。

資料を作る父の横で、一心不乱にゲームをしております。

…集中できん!







投稿:森 昭一郎 | 16:56 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(2) | 森昭一郎 | 柔道
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世界柔道中継チーム ネプリーグ参戦



開幕まであと2週間を切った、ブラジル世界柔道

実況中継チームで
ネプリーグに参戦してきました!

三宅正治アナをキャプテンに、
アナウンスからは、
森アナと平井が参加。
さらには、
男子解説の篠原信一さんと、
女子解説の山口香さんの
5名で挑んだネプリーグ


結果は・・・??

9/3(月) 
夜7時〜放送
です!

ご覧ください!


投稿:平井理央 | 23:09 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 平井理央 | 柔道
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ブラジル世界柔道に新代表・江種辰明選手


9月13日に開幕するブラジルでの世界柔道
その60キロ級代表に決定していた五輪3連覇の金メダリスト・野村忠宏選手が、ヒザの怪我のため代表辞退となりました。

野村選手の辞退を受けて、新代表となったのが、江種辰明選手(30)。
新代表決定の会見が開かれたので、出席してきました。
江種選手は、前回2年前のカイロ世界柔道に続き、2大会連続2回目の世界選手権出場となりました。

前回のカイロ世界柔道では、野村選手が休養期間だったこともあり、
江種選手が初代表の切符を獲得。しかし、残念ながら力を発揮できずに敗れました。
今回は、その無念を晴らすときです。

柔道では、五輪にせよ世界選手権にせよ、各階級の代表選手は、各国から1人だけです。
柔道の世界では、国内ナンバー1しか代表になれないのです。
どんなに強くても、国内ナンバー2では、五輪にも世界選手権にも選ばれません。

女子では、谷亮子選手が48キロ級ナンバー1として長く君臨しています。
国際大会でも十分に通用する力を持ちながら、
日本国内で谷選手の壁を越えられずに引退していった選手も多くいます。

「ナンバー2は、上を倒さなきゃいけないし、下から抜かれてはいけない。私は、最後は疲れてしまいました。」
これは、谷選手と毎年のように国内大会の決勝を戦っていた長井淳子さんから、以前聞いた言葉です。

日本の男子60キロ級には、野村忠宏という、五輪3連覇を成し遂げた不動のナンバー1が君臨しています。
野村選手は、北京での五輪4連覇を現役最後の夢として掲げています。
その野村選手の前に、これまで長くナンバー2の座に甘んじてきた江種選手。
今回は、ナンバー2を返上し、野村選手からナンバー1の称号を奪い取る絶好のチャンスです。
そのために必要なのは、ブラジルでの金メダル。

新代表・江種辰明選手の戦いに注目してください。




投稿:森 昭一郎 | 11:09 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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柔道取材@長野
柔道日本代表合宿取材のため、長野出張中です。

時間がゆったりと流れ、最高の環境。
いいとこ。
しかし、残念ながら、宿のパソコン環境だけは、もうひとつ。
なにしろ、モジュラージャックしかないので・・・
しかも、なんだか、遅い。
更新が滞りますことをお許し下さい。

詳しくは、また後日。


投稿:森 昭一郎 | 21:20 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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しめられちゃいました!!
いよいよ来月始まる「世界柔道2007
柔道母国の威信をかけて、全員が金メダルを目指す日本代表は
今、練習のピークを迎えています。

先日女子の合宿が行われている釧路へ取材にいき
とても貴重な体験をしてきました!

女子57キロ級の佐藤愛子選手に
以前から個人的に非常〜に興味のあった
「送り襟締め」をかけていただいたんです。

世界の技、、ハンパないです!!

気絶するかと思いました・・。

入社三年目、初めてカメラの前であんな顔しました。

「送り襟締め」になぜ興味を持ってしまったんだろう・・


追伸

詳しい模様は「世界柔道への道Vol2」でご覧ください!






投稿:平井理央 | 19:41 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 平井理央 | 柔道
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注目!井上康生選手 対 坂口憲二選手



柔道男子合宿に、
世界柔道2007メインキャスター、
坂口憲二さんが取材に訪れました!

坂口さんといえば、自らも柔道二段。
五輪金メダリスト、井上康生選手に取材しているうち、
井上選手の必殺技「内股」を受けてみよう!ということになり・・・・



おおぉぉっと実現!!
井上選手対坂口選手!!
めったに見られない貴重なショットでありますっ!!

さあ、どうなるっ!?






えいや−っ!!
見事、井上康生選手、一本!!

しかし、坂口選手も見事な受身!!









実は、これだけでなく、
3階級制覇の鈴木桂治選手の「小外刈り」を受け、
世界チャンピオンの泉浩選手の「大外刈り」も体験し・・・

ほんんんとに、見応えありました!


この取材の模様は、ちょっと先ですが、8月20日に放送予定です!

今回は男子合宿の様子を紹介しましたが、もちろん、女子合宿でも取材を行っています!
何でも女子合宿では、坂口さんと同じくメインキャスターをつとめる平井アナも技を体感し、
とんでもないことになったとか・・・?!

8月20日の放送、楽しみにしていてくださいね!





投稿:森 昭一郎 | 00:30 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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柔道@熊本取材



熊本での柔道男子合宿の様子です。

代表は、8階級8人だけですが、強化選手や練習で来ている大学生もいるので、60〜70人くらいはいるでしょうか。




寝技の練習をしているのは、
3階級制覇の鈴木桂治選手。

03年大阪世界柔道 
無差別級金メダル。
04年アテネ五輪
100キロ超級金メダル。
05年カイロ世界柔道
100キロ級金メダル。

『昨日、ヒザにたまった水を抜いてきたんですよ〜』と、普通の人なら大怪我なのに、平然と練習をしていました。

男子の斉藤仁ヘッドコーチも大勢の報道陣に囲まれていました!





投稿:森 昭一郎 | 07:00 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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2つの柔道着〜「柔道」と「JUDO」
今年9月、ブラジルのリオデジャネイロで、柔道の世界選手権が行われます。
2003年大阪、2005年カイロに続いて、3大会連続でフジテレビが中継することになりました。その事前取材として、現在、熊本で行われている男子合宿の取材に来ています。

今、日本の柔道界で問題になっていることがあります。

それは、「柔道着の硬さ」。

柔道着は、厚さ1センチ以内という規定があるそうですが、
硬さについての規定は特にないそうです。
その中で、主に欧州勢が着用している柔道着が非常に硬く、
掴むことができないというのです。

上段の写真をご覧下さい。
左側が硬い柔道着、右側が日本選手が普段着用している柔道着。
厚さの違いは一目瞭然です。

欧州勢が着用することが多い「硬い柔道着」は、
襟の厚さが1センチくらいあり、掴んでもなかなか折れません(写真中央)。
日本選手が着用している柔道着は、
掴めば簡単に折り曲げることができます(写真下段)。


では、なぜ、柔道着が硬くて掴めないと、日本にとって問題になるのか。
それは、日本と欧州の柔道スタイルの違いにあります。

日本の「柔道」は、しっかりと組んで(=柔道着を掴んで)、きっちりと技を掛けきって、
一本をとる柔道をしてきます。
日本にとっては、それこそが正しいの柔道のスタイルであり、組むことさえできれば、
抜群の強さを発揮します。

対して、欧州の「JUDO」は、しっかり組むことにはあまりこだわらず、
どちらかというとレスリングに近いような試合をしてきます。
選手の中には、「あれは柔道なんだろうか?」と疑問の声を上げる人たちがいるのも事実です。

逆に言えば、欧州の選手たちは、組まれてしまうと、どうしても日本人にはかなわないという恐怖心を持っています。そのため、柔道着を掴まれないように、こうした厚くて硬い柔道着を着用しているのだと考えられます。硬いだけではなく、少しでも小さい柔道着を着て(しかもときにはルールに抵触するほどの)、掴まれる危険性を低くしようとしている傾向もあります。


柔道は、もはや日本だけの競技ではなく、「JUDO」となって、世界中に普及しています。
世界にとって、柔道先進国・日本は、最大のライバルであり、誰しもが日本を倒そうと必死で努力と研究を重ねています。おそらくはその思いから、こうした「厚くて硬い柔道着」が生まれてきたのだと思います。

今後、柔道着についての規定は、大きな課題となってくるでしょう。
それでも、男子の斉藤仁ヘッドコーチは、こう話しています。
『我々は、勝ち負けを柔道着のせいにはしたくない。
相手が硬い柔道着で挑んできたとしても、その中でいかに組むかを考えていかなければならない。
それが、我々日本の役割なんです』

柔道大国・日本。
「柔道」が「JUDO」に負けてなるものか―。
メダルの宿命を背負った日本選手たちの戦い=ブラジル世界柔道まで、あと2ヶ月です。






投稿:森 昭一郎 | 22:05 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 森昭一郎 | 柔道
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「谷か福見か〜柔道女子 代表選考を終えて」

「48`級は谷。」
福岡国際センターの会議室、世界柔道代表選手発表記者会見。
固唾を呑んで見守る記者たちの前で、吉村強化委員長の声が響き渡った。

ここでこの結論が妥当であったかどうかを論じるつもりはありません。
谷か、福見か。
勝った福見を推す側の論点は
「勝っても代表になれないのでは、若い選手達の夢もやる気も奪ってしまう」
ということなのでしょう。
吉村強化部長は谷が長期ブランク明けだったことを理由に挙げ、
「あと半年の期間を置けば、谷が金メダルに一番近いと判断した」
と語りました。

今の柔道界は非常に厳しい状況に置かれています。
アテネ五輪で8個の金メダルを獲得した勢いは今は無く、カイロ世界柔道では
8人が決勝に進出しながら金メダルは3個。昨年暮れのドーハ・アジア大会では
女子も開催されるようになった90年北京大会以降、最低の金4つに終わりました。
当然のように、新聞には「惨敗」「北京に暗雲」そんな文字が躍ります。
今度の世界柔道にはまさに日本柔道界の威信がかかっている、そのくらいの
厳しい状況下での戦いになるのです。
その中での代表選手選考。負けが許されない世界の舞台がどれだけ過酷なものか、
妊娠中の谷に代わり出場した北田がそのプレッシャーに勝てず、本来の動きを
見せることなく2回戦で散った例を出すまでもないでしょう。
ならば、福見では勝てないのか・・・?  ― 誰もその問いに答えることはできません。
今回は、この状況下で最高の結果を出す「可能性の高さ」を代表選考の結果ではなく、
過去の実績、今大会の谷の驚異的な回復度、そしてこれからの上昇度に賭けた、
ということなのです。

確かにこの上層部の決断は福見には酷に思えます。
この5年間、常に彼女は「谷亮子」の幻影と戦い続けていました。
谷の連勝を65で止めた02年の全日本選抜体重別選手権。あの勝利から、
それまで無名だった高校生は常に「ヤワラに勝った子」という目で
見られ始めてしまいました。
周りの期待、それに応えねばというプレッシャー、結果が出ない焦り
、次々に出てくる新興勢力・・・女王に勝ってしまったがゆえに迷い込んだ暗い迷路。
だからこそ、ミノタウロスの迷宮から脱出するためのアリアドネの糸は、
谷に勝つ事・・・それしかなかったはずなのです・・・・・・そして、勝った。
その5年間を見続けてきた解説の山口香さんに、放送席で
「おめでとうございます」
と握手しました。彼女は筑波大学で福見を教えてきた師としての立場を抑え、
あくまでも冷静にそして平等に解説をされていましたが、ずっとずっと
拳を握りしめていたのでしょう。その手は冷たく汗に濡れていました。
そして、「よく頑張った・・・」と小さく呟きました。それはこの大会だけでなく、
深い暗闇でもがいてきた長い時間の事を言ったのだと思います。
今回は代表に選出されませんでしたが、長いトンネルを抜け出した福見には
全ての景色が変わって見えるはずです。これで谷から2勝目。選考会でも
意見が分かれた事実から考えれば、48`は谷のみにあらずの印象を残した事は
間違いありません。
この勝利はただの1勝ではない、大きな意味を持つ1勝になったはずです。
あとはこれからの全ての大会に圧勝し、海外でも圧倒的な力で勝つ事。
選考委員会を納得させる成績を残して、来年のこの大会で谷にもう1度勝つ事、
それしかありません。谷亮子とはそんな存在なのです。

選考会が終わり、僕と「すぽると」プロデューサーは翌日の番組出演依頼のため、
谷選手の慰労会が行われている焼肉屋に顔を出しました。すぐに帰るつもりが、
席を空けてもらい、少しだけ谷選手と話をしました。彼女は敗戦の直後にもかかわらず、
後援者や関係者にお礼の挨拶をし、笑顔で一緒に写真を撮り、サインに応じていました。
用意された食事に箸を付ける暇も無く、次々に訪れる人達に笑顔を振りまく
ヤワラちゃん・・・
でも、ふとした瞬間、その表情を見てしまいました。
虚空を見つめ、口を一文字にむすんでいる彼女の姿を。
その時間はほんの数秒だったかもしれません。でもその心は手に取るように
わかりました。

悔しい・・・

5年ぶりの敗戦。
いや何より、初めて体験する「選考会で敗れて」の代表入り。
プライドも何もかもズタズタにされたはずの彼女はそれでも応援してくれた後援者に
お礼を言い続けていました。
ママでも金。その偉業に向かう谷亮子。
この思いを糧にさらに彼女は強くなるのでしょう。
「ヤワラちゃん。こういう形で選ばれたら、世界柔道は負けられないね」
意地悪な質問を帰り際にぶつけました。
「私は今まで一度も負けてもいいなんて思って戦ったことはありませんよ。
今回もまったく同じ気持ちで臨みます。」
キッと見つめる彼女の目はいつものヤワラちゃんに戻っていました。

「桜が満開になる頃には、皆さんの期待に応えられるような試合をしたい」
とこの大会を前に話していた谷亮子。
それは叶いませんでしたが、今年9月、彼女は地球の裏側、リオデジャネイロで
今年2度目の「春」を迎えます。(了)



投稿:三宅正治 | 00:10 | 個別ページ | アナウンサーのコメント(0) | 三宅正治 | 柔道
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