新・週刊フジテレビ批評

テレビウィークリー

フジテレビ3月番組審議会

DATE : 2018.03.17(土)

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3月14日水曜日、3月のフジテレビ番組審議会が開かれた。
議題となった番組は、3月2日放送の「全力!脱力タイムズ」。
この番組は、話題のニュースを取り上げ、MCのくりーむしちゅー有田さんがゲストコメンテーターらと淡々とシュールに進行していく、報道番組という形を借りたバラエティ番組。

「ニュース番組の体裁をとっているのだが、ニュース番組だけではなくて、情報番組やクイズ番組など、私たちが日頃無条件で受け入れているテレビの様々なフォーマットをずらしたり裏切ったり壊したりしていく。そこが攻めているところなのだろうと思った。悪質なヤラセなどはダメだが、でもこの番組はあえてそれをやって楽しんで見せることで、テレビを自由にしているようなところもあるなと感じた。」(早稲田大学教授・岡室美奈子氏)
「制作の皆さんはかなり計算された演出をされていて、出演者の化学反応の起こし方などを上手に考えられていて、バラエティ番組が現代アートと重なっていくような、新しいバラエティ番組の形を見ることができる予感がしている。」(放送作家・小山薫堂氏)
「例えば、私たちはいつもワイドショーを見ているが、このコメンテーターの人いつも偉そうなこと言っているけど、一体この人誰?プロデューサーの友達なのか?と思う人がよくいる。そういう一般の視聴者の気持ちをうまく逆手にとって、何も分かっていないアイドルにメガネをかけて識者のコメンテーターのように見せている。あれも意図を感じて、私は面白かった。」(作家・林 真理子氏)
「金曜日の午後11時という番組の時間帯が大事で、ひとつの知的な遊びなのだろうと思うが、その知的な遊びをあの時間帯に流して、1週間疲れた人たちをあそこで脱力させれば大成功だと思った。」(弁護士・但木敬一氏)

好意的な意見が多くを占める一方で、このようなご指摘も。
「高齢者には少し向いていない。内容が多すぎるということで、少しは削るということも考えていただいて、多少高齢者にも納得できるような番組にしていただきたいと思う。」(慶応義塾大学名誉教授・神崎 仁氏)

神原孝プロデューサーは「『脱力タイムズ』という言葉をつけていながら『全力』という相反するタイトルをつけることによって、我々自身もそこに向かっているのが時としてはハイレベルな笑いにいって『ほら分かるか?分からないか』のような、ある意味視聴者に対してのクイズになっているのはいけないのだなと改めて感じた。役者さん、アイドルがいるというシチュエーション以外は何ひとつ定型がないのがこの番組の今のスタイル。今日は何が起こるのだろうという期待感も常習性が出てくることによって番組が話題になっていけば良いのではないかなと思いながら作っている」とコメント。

VTRを見たコメンテーターの木村氏は「大好きな番組で、岡室さんが仰っていたように番組のフォーマットをずらしたり、壊したりというところにものすごく力をかけている。緻密だし、バカバカしいというところで、今ものすごく貴重。希少であり、貴重。こういう番組はネットの方にいってしまっている。テレビは特に今正しいことを求められている時代になっている。社会全体がそう。この番組だけは『嘘って良いな。面白いな』というところをやり続けてくれているので、フジテレビのバラエティの中では、今強みだと思う。『めちゃ×イケてるッ!』『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終わってしまうという中で、これがあって良かったなと今改めて思った」とコメントした。

 

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