新・週刊フジテレビ批評

The 批評対談

安藤優子キャスターの「テレビ2017年」

DATE : 2017.12.23(土)

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テレビ報道の第一線で長年活躍し、数々の現場を見てきた安藤優子キャスター。
そして、現在はフジテレビの「直撃LIVEグッディ!」で情報番組のキャスターとして、日々幅広くニュースを伝えている。政治・国際問題・不祥事や災害まで、年末スペシャルの最後は、今年テレビが伝えたニュースについて語り尽くす。
安藤キャスターをゲストに、編集者でライターの速水健朗氏が斬り込む。

安藤氏は、上智大学在学中からテレビ報道の世界へ。「CNN Day watch」や「ニュースステーション」などを担当し、フジテレビでは「スーパータイム」や「ニュースJAPAN」「スーパーニュース」など、数々の報道番組のキャスターを歴任。現在は「直撃LIVEグッディ!」のメインキャスターを務めている。

速水氏は、「グッディ!」をよく見ており、最近は視聴率も上昇してきている番組だと評価。
安藤氏も「自由に様々なものが言えるような空間になってきているところが良い」とコメントした。
「グッディ!」のそのような変化についても今日は聞きたいという速水氏に対し、安藤氏は「ダメ出ししていただいても」とスタジオを和ませた。
今年も様々なニュースがあったが、いくつかのテーマに分けて安藤氏にお話を聞いていく。
 
(国際問題)
1月、アメリカ、トランプ大統領が就任。数々の大統領令が注目される中、Twitterを使って自らマスメディアへの批判を行うなど、その情報発信の方法が注目を浴びた。
また、北朝鮮は何度も弾道ミサイルを発射し、さらに核実験も強行。国際社会の制裁が強まる中、国内では安全保障に関する議論が高まっている。今年テレビが伝えた国際的なニュースをどう見たのか。

安藤氏は、トランプ大統領就任後、マスメディアが一番踊らされたことは「フェイクニュース」の存在だと感じている。
そして、「大統領は、特にアメリカの場合は絶対的権力者」だとし、「大統領が自分に対して厳しい、批判的なものを『嘘だ』と決めつける。自分に対して肯定的なものは『真実』であるという。この偏在感、ものすごい偏りが一番気になった部分。トランプ大統領はアメリカの人が選んだ訳だから、良いとも悪いとも私は思わないが、フェイクニュースに関してだけはあまりじゃないか」と苦言を呈した。
トランプ大統領は、自らの情報発信をずっとTwitterで行っており、速水氏も「マスメディアを中抜きにした中でやった選挙合戦だった」とトランプ大統領就任に至るまでの経緯について言及。
また、マスメディアに対する不信感がトランプ大統領の支持と結びついている部分に関しては、「世界共通にメディアは本当のことを伝えているのだろうかという不信感は、私はあって当たり前の話だと思う」と安藤氏は考えている。
「メディアが伝えることを『全部その通り』と言ってしまうとそれこそ恐ろしい話。メディアが絶対権力者になってしまう訳だから」と述べ、「メディアが伝えることに対して、疑義を挟むのはまっとうな証拠」と視聴者がメディアを疑うのはまっとうな姿勢であることを強調した。
そして、視聴者がマスメディアに対して疑義を持つことよりも、「絶対権力者である大統領が、これは事実でこれが嘘であるということが、彼によって都合が良いか悪いかによって決められることが一番問題だと思っており、危機的な意識を持っている」と危惧した。
安藤氏は、「Aの意見はこうだが、本当だろうか?」という疑義があるはずであり、「でもBの意見は違う。どちらが本当か?」といった時に、「そこに初めて自分たちの思考が生まれる。考えるという作業が生まれる。その考えるという作業を疑ってかかる部分だと思う」と独自の視点での見解を示した。
トランプ大統領が「これが真実でこれはフェイクだ」と決めつけてしまうことで「人から思考能力を奪っている」とし、「考える必要ない。俺が決めるよ。ただ僕に従ってくれれば良いのだ」というところに問題点があると指摘。

また、北朝鮮のミサイル・核実験の問題について、「グッディ!」や他の報道番組でも今年1年間ずっと報道しており、金正男氏の暗殺や北朝鮮に関して感じていることについては、安藤氏は「まずミサイルに関しては、Jアラートが機能した時に自分たちはどういうふうに避難して、どこに逃げるかがはっきり見えていない」という、避難方法があいまいな状態であるにも関わらず『Jアラートが鳴りました』などと放送することについて、「無責任さを感じた」とコメント。
畑の真ん中で農作業をしている方に「Jアラートが鳴りました。堅牢な建物に逃げてください」と言っても「堅牢な建物どこにあるの?」「ビニールハウスはあっても堅牢な建物はない」という人たちに対して、「想像力の欠如したアナウンスを繰り返す」ことに関して問題だと感じ、番組の中でもきちんと指摘したとのこと。
一方、安藤氏は「北朝鮮情勢の金正恩委員長のやり方などを理解するためには、金正恩氏という人物の人となりを理解しなくては」とし、「理解できないけども、それなりの輪郭を浮かび上がらせる」「特に私たちは人に寄せるということを方針にしていたので、なぜ彼はそのような行動を取るのか、なぜそのような判断をするのかという人物像に少しでも寄せて、行動を理解はできないものの、理解しようとする方針で番組を作った」と番組の方針や金正恩委員長に対するメディアの考え方について語った。

(国内政治)
今年7月には、都議選で小池都知事の都民ファーストの会が躍進。
一方、国政に目を向けると野党から厳しい追及がされた、森友・加計問題。
9月、安倍総理は衆議院を解散。総選挙となり、希望の党や立憲民主党など野党の再編が進む中、自民党が大勝した。大きな動きを見せた国内政治のニュースをどう見たのか。

安藤氏は「何と言っても最初は小池さん」と述べ、「小池百合子ブーム」とも言える、「ハチマキを巻いて小池さんが出てきて、都知事になられて。あの時は小池さんが出ていれば視聴率が取れるという側面があった」と日本中が小池氏に注目していたことを述べた。
一方、危険だったと思うこととして、都知事の定例会見がだいたい金曜日にあり、「グッディ!」の放送時間帯の2時から会見が始まるにあたり、「なるべく定例会見の間は全部生で撮りたいので、早めにコマーシャルなどを紹介して、そこは見せるように調整していく。でもずっとただ流したということについては、今本当に反省、猛省をしている」と小池氏の会見を「取材」や「議論」もなく、ただ中継したことを反省していると明かした。
また、「生命線である取材活動など、それを議論するという基本的なことがない。業界用語で言う、ダダ流し」と述べ、「テレビの報道、情報番組として、あってはならなかったことではないかと思う」と安藤氏は反省の色をにじませた。
小池氏にまつわる報道は、「小池さん人気と全く正比例」とした上で、「人気があって風がビュンビュン小池さんに吹いている時」の世間の声について口を開いた。
小池氏の「豊洲に行かないという決断をし、1回止まってみる」ということに対して、少しでも安藤氏が批判的なことを言うと、「どうせ安藤優子は小池百合子さんを嫌いなのだ」といった抗議の意見がきていたことを明かした。
安藤氏は「好き嫌いで言っている訳ではなく、豊洲という何百億もかけてできたものをこのままにしておいて良いのだろうか」という疑問を提示しているだけなのだが、世間では「理屈ではなくて、議論ではなくて、感情」「僕達は小池百合子を良いと言っているのだから良い」という小池氏の人気と世間の声が正比例しているからこその難しさを述べた。
安藤氏は、「好き嫌いで言っているつもりは毛頭ないのだが、そう取られてしまうことは厳しかった」とメディアの側として伝える難しさを語った。
豊洲の市場移転問題は、去年から各局で報道されている中、速水氏は「少しずつ空気が変わっていく感じが面白い」とし、安藤氏も「猛烈に変わった」と共感。
選挙の時も途中で風向きが変わるなど、作り手側の盛り上げ方の変化について気になると速水氏が述べると、安藤氏は「私たちは是々非々だった。豊洲に移転するべきだ、反対だという両方の人を生放送の中に呼んで議論をしていただき、できるだけ両サイドから話をぶつけるようにしてきた」と番組を放送する上での方針について述べた。
そして、「どこかで潮目が変わったというよりも、見ている側の方の意識が変わったのでは」と小池氏への風向きが変わったのは視聴者の変化であり、報道姿勢ではないとした。
安藤氏は、報道姿勢はあまり変わっていないからこそ、批判を受けた部分はあるという。
また、速水氏が総選挙での「新しい党ができ、そこに風が吹いて、その風が途中で止む」という視聴者の風向きの変化について述べると、「例えば排除発言などで風向きがガラッと変わったと言われているが、私は都知事になってほしいと彼女を猛烈に支持した人たちがどこかで置いてきぼり感を感じた」「あんなに都政に邁進してくれると信じていたはずなのに、もう行ってしまうの?と。その置いてきぼり感を思った時に風が変わったのかなと。彼女が国政へ本気で向かえば向かうほど、彼女に対して支持をしてきた人たちが置いてきぼりになった」と小池氏に対する視聴者の心境の変化について語った。

また、小池氏がメディアの扱い方が上手いと言われている点に関しては、「上手いと思う」と述べ、安藤氏が小池氏の自宅を訪問し、インタビューをした時のことを明かした。
安藤氏は、「常に考えている。何か次の一手をと」と小池氏の発言を振り返り、メディア的な仕掛けも含めて、「次、何ができるか、何をどうしたいかということも含めて常に考えていて、それが好きだと」と小池氏が常に考えていることを述べた。
速水氏は「政治家はそうでなければ困る。何を自分がやりたいのか、次々考えてもらわないと。のんべんだらりと仕事をされても困るという意味では良い」と速水氏ならではの見解を示した。
安藤氏は、小池氏は「自分が何をしてきたかということのアピールが上手」だとした。

一方、安倍首相を巡る、森友・加計問題が注目を集めたことについては、最近では少し影が薄くなってきているが、今年は各報道番組で報道されてきた。
森友・加計問題について、安藤氏は、国会の答弁で「そうではない」と証拠にもなるメールのやり取り、FAXなどいろいろと出てきたことを指摘し、「答弁が本当に木で鼻をくくったような。そこに示されているものが、ないかのような答弁だった。それを国民は何度も何度も見せられた。『適切に処理されていると聞いている』と繰り返された」とその時の安倍首相の国会答弁を振り返った。
メディアは証拠を出し続けたが、「それに対して全く見ていない、聞こえないふりをした官僚答弁は、今年の大きなインパクトを残した」と安倍首相の木で鼻をくくったような答弁の繰り返しを言及。
一方、総選挙の結果では、自民党が圧勝となっていることについて、「得票率はあまり変わっていない。自民党に対する支持が今回の選挙になって伸びた訳ではなく、得票率はほぼ変わっていない」とした上で、「変わらなかったと読むのが私は正しいと思っている」と安藤氏は見解を示した。
「希望の党と立憲民主党という2つの新しい党ができて果敢に挑んでいった。でも自民党は強かった」という部分に対し、「自民党が伸びたのではなく、変わらず基底層は自民党に入れたというふうに読んでいる」と安藤氏は捉えている。
速水氏は「メディアは、新しい希望の党、立憲民主党を話題としては追いかけた」とした上で、自民党の支持率の結果に変化はなかったことに対する報道の動きについて尋ねると、安藤氏は「選挙に関する法律では、選挙期間中、極めて公平に扱わなくてはいけない。厳密に決められている部分がある」とした上で、「グッディ!」は、「割と積極的に選挙の話題を取り上げてお伝えしたが、それでも公平に扱わなくてはいけないと、相当気は遣った」と選挙を番組で扱う難しさについて語った。
安藤氏の意見に対し、速水氏は「触れないということは良くない。何かしら踏み込んでいかないと起こっていることは伝えられない。その中での公平性。公平性もこの選挙区では他の候補者もいるという、それで公平なのかというところもあるが、もう少し僕は報道は踏み込んでいった方が」とした上で、「やらないことで、何か隠したようになることがある。やることの重要さは大切」だとメディアの選挙に対する動きについて言及。
安藤氏は、取材でもよく言うこととして、「取材をした上でその放送を」と述べた上で、「最初から取材をしないのとでは大違いだと思っている。どうやって取り扱おうかという工夫をしないで、最初からやめてしまうのは少し腰が引けすぎているのかなと」と率直な心境を述べた。

(社会・芸能)
今年1月、稀勢の里が19年ぶりの日本出身横綱となり、大相撲に大きな注目が集まった一方で、年末には横綱・日馬富士の暴行騒動で角界に激震が走った。
また、6月には藤井四段の29連勝で将棋ブームが巻き起こった。
それ以外にも一連の不倫や芸能界の不祥事など、様々な話題がテレビを賑わせた1年だった。それらのニュースをどう見ていたのか。

松居一代氏の報道については、「グッディ!」でもずっと取り上げていたが、女性ディレクターがたまたまボランティアをしている松居氏を取材に行った時のことを語った。
女性ディレクターは、松居氏に「泊まるところあるの?」と声をかけられ、「いえ」と言うと「一緒にお風呂に入りましょう」とお風呂屋さんに行って一緒にお風呂に入り、そこがきっかけでインタビューに答えてくれたと明かし、「スタッフがそうやって足で稼ぐというのが特徴的だった。当事者と話をして、些細なことでもきっかけを掴むことは、番組として大事なこと」であると安藤氏は評価。
松居氏の報道に限らず、「グッディ!」の若手ディレクターの皆さんが今年スクープを連発していたことに対して、安藤氏は「運もあるが、努力だと思う」と高評した。
速水氏は「正直お相撲の話は興味がなくて、各局そればかりだなと思っている」とした上で、相撲の報道に対する視聴率について問いかけると、「やっていれば取れるとは限らない」と安藤氏は述べ、「グッディ!」でも視聴率が良い時、悪い時があると明かした。
また、視聴率が悪い時については、「独自のきちんとした証言が取れていない、新しい事実がないにも関わらず、とりあえずお相撲をやっておこうという日は駄目」と独自の取材や情報が伝えられないと視聴率は取れないことを言及。
横並びで視聴者は各局の報道を見ている中、「どこの局が自分たちで取材をして、独自の情報を取っているか」というところに関しては、敏感に見ているとし、安藤氏は「横並びでやっていては駄目。『グッディ!』にしかないものを出さないと駄目」だと報道をする上での意気込みを明かした。

速水氏が「最初は日馬富士の暴行事件の報道だったものが、今では白鵬と貴乃花親方の横綱感の違いなどの話ばかりになっている。そもそもの話何?となる。面白くもあり、少し不思議でもある」と述べると、安藤氏は「それは重要な部分」と口を開いた。
「この問題を突き詰めていくと様々なところに行き当たる。一体貴乃花親方はなぜこのように沈黙を守って、頑ななまでに被害届を取り下げないで、何を世の中に今後訴えていきたいのか」というところや、「もう1つは、なぜモンゴル人の力士の会に行くことを貴乃花親方が禁じていたのか」といった「なぜ」を突き詰めていくと、相撲に対する向き合いの違いや、モンゴル対日本のような話にまでなってくると分析。
そして、「実は、日馬富士の暴行事件は入口であって、あの事件が様々な示唆するものは実はもっと根深いことに私たちはやりながら気がついた」と横綱・日馬富士の事件は掘り下げると根深い問題が見えてくるとした。
「1つの疑問を解決すると次の疑問も出てくる」とした上で、白鵬と稀勢の里が相撲を取り、稀勢の里が勝った時には会場から「万歳、万歳」と万歳三唱が起きたことについて述べ、その時の白鵬は「辛かった。僕は一生懸命に日本の相撲のために頑張っているのだが、日本人でないと受け入れられないのか」という挫折を味わったという白鵬の心境など、多くのことがだんだん見えてくると安藤氏は語った。
「日本の社会対モンゴルの価値観や様々な要素が見えてきて、やっていくことによって次の課題が見えてくる」と述べ、「実は、日馬富士の暴行事件は、私は単なる傷害事件ではないと思っている」と安藤氏は主張。
当初の良い悪いと思っていたものが、どんどん伝えていくうちに、違う要素が出てきたということは、伝える側では日々あることだという。
また、「特に今回の暴行事件については、一方の当事者が口を噤んでしまっているので、それは推測ばかりではないかと皆さん言われるが、推測以外に今私たちに取材する術はない。一歩でもその対象者に近づくためには、その対象者の周辺にいる人に一歩でも近づくことしか今手段はない。それに対して、躊躇は全くない」と「推測ばかり」と批判されるが周辺取材を続けるしかないと安藤氏は意見を述べた。

速水氏は、「事前に打ち合わせをして、新聞や週刊誌を見て頭に入れたものだけではないものがくることがある。その場で自分で対処をしなくてはいけない」とした上で、森友学園の籠池氏が出た時の状況について問いかけた。
安藤氏は、籠池氏が報道陣を敷地、建設地のところに呼び、フェンスをガラガラと開け、突然「皆さんに言っておく。ここには安倍晋三総理のお金が入っている」と言った時の心境について、「私は生中継で見て。本当にびっくりした。聞き間違いではないかと思った」と述べた上で、「すぐ横に政治ジャーナリストの伊藤惇夫さんがおり、『私にはこう聞こえたのだが、伊藤さんどう聞こえた?』と聞くと、伊藤さんも『そう聞こえた』と。サブ、調整室は『そうは言っていなかったのではないか。もう1回確認した方が良い』と」と突然のことに驚き慌てた当時の状況を振り返った。
「事実なら大変なこと。それをそのままOAしている訳だから、私たちにはそれをきちんと確認しないといけない責任もある」とした上で、籠池氏の発言を聞いた時の対処の仕方として、「これはあくまでも籠池さん側の主張」と釘を差していかなければと安藤氏。
ディレクターからの話と、自分の目の前で見たものの違い、その場で処理する緊張感、ストレスについて速水氏が問いかけると、安藤氏は「時々インカムを取ろうかと思う」とし、「ニュースをやっている時に耳でガンガン怒鳴る。だから少し浮かしたりして」とインカムを少し浮かしたりすることもあると明かした。

続いて、今年の「グッディ!」の放送を振り返ってみて感じることを問われた安藤氏。
安藤氏は「グッディ!」だけでなく、生放送を三十数年間やっている中で、一度も満足した放送をしたことがないという。
そして、「生放送は瞬間的な勝負」だと述べ、「その瞬間の勝負に負けるのか勝つのか、瞬時の判断。常に1回の番組の中に100回の決断のチャンスがあったら99回ほどについては後で後悔する。良い放送は、なかなか自分の中では生まれてこない」と生放送に真剣に向き合う安藤氏ならではの意見を述べた。
安藤氏は、放送後に振り返り、「こう見えても反省するタイプ」と言い、速水氏は「見えなくない」とスタジオを和ませた。

安藤氏が夜の「ニュースJAPAN」を担当していた当時、木村太郎さんと宮川俊二さんの男性キャスター2人が両側、安藤氏が真ん中に座って放送していたという女性では初めての放送の仕方だった。
安藤氏は、当時大きなプレッシャーを感じており、帰りの自分の車の中で、最初から最後までもう1回やり直す作業を毎日していたとのことで、速水氏は「将棋の感想戦のような感じ」だとコメント。
「不思議なぐらい自分が何を言ったか覚えている」と言う安藤氏は、木村さんが言ったことに対して、自分がきちんと理解できていなくて、生半可なボールをまた投げ返してしまうなどの経験をしており、「車の中でもう1回やっていたほど、もう反省猿のような感じがあった」と自身を振り返った。
「グッディ!」では、「高橋克実さんが返した、ボケに対して、自分は別の返し方があったなと反省することは?」と問われた安藤氏は「少し言い過ぎてしまったかな」などがあると述べた。

「直撃LIVEグッディ!」では、2年9カ月安藤氏がメインキャスターを務めている。
「グッディ!」の番組放送が開始される前に「新・週刊フジテレビ批評」に出演した際に、安藤氏は「グッディ!」という番組について、「“やんちゃさ"を失わずに新しい情報番組のあり方を探りたい」と話していた。
番組放送開始前から振り返ってみて、「“やんちゃ"であることは間違いないと思う」とした上で、「ルールに縛られない部分もあるし、人にこれは駄目なのではないかと言われてもやってしまうという“やんちゃさ"。人はこう言っているのだけども、そうではなくて、こっち側からいってみよう、ある種ゲリラ戦のような“やんちゃさ"など。『グッディ!』は、今上手くいっていると思う」と安藤氏は語った。
また、新しい形の情報番組を作りたいと述べたのは、報道に長く携わってきた安藤氏は、情報制作局という部署にいて、報道局の良さも情報制作局の番組の良さもあると思い、「報道」と「情報」を合体した新しいハイブリッド型の番組を作りたいと思ったとのこと。
「情報」と「報道」のバランスに関しては、「ある種時代の要請のようなところもある」と述べ、人の生活の中に土足で踏み込むような話は、嫌悪感を持つ方は多くなっており、変化してきた点だという。
安藤氏は、そのような人の生活に土足で踏み込むような「情報ではなく、もう少し社会的な問題をはらんでいるものという方向にシフトしてきているのは時代の要請」とした上で、そのようなところに「グッディ!」も安藤氏自身も手応えを感じてきたという。
また、もう1つの着目点として、視聴者にとって、「これは報道が作っている番組、制作が作っている番組などは関係ない話」であるとし、「その時に一番活きが良くて、新しくて、なおかつ熱のある情報番組を選んでいただくのだと思う。作り手の管轄部署は誰であろうが関係ない」と主張。
速水氏は、安藤氏の言う通り、見ている側には管轄部署は関係ないとした上で、「中の論理が結構大きい」と述べた。
このような意見に対し、安藤氏は「報道がきちんと譲れない一線は、当然あると思う。それはできるだけ事実を間違いなく伝える、それは当然のこと」だと述べ、情報番組が扱うものは人の人生に関わっていたり、人の生き死にが関わっていたりする話であるとした。
「『えっ何で?』『その人どんな人なの?』などと、少しメインストリームから支流に向かったところにも触手を伸ばしていき、肉付けをしていく」という違いがあるという。
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