新・週刊フジテレビ批評

テレビウィークリー

第457回フジテレビ番組審議会

DATE : 2016.05.14(土)

CATEGORIES : | テレビ ウィークリー | 放送倫理 | ドラマ |



5月11日(水)、フジテレビ5月の番組審議会が開催された。議題となった番組は、
4月から始まった日曜夜9時のドラマ『OUR HOUSE』の第1話。このドラマは父の再婚に反対する娘を芦田愛菜、再婚相手であるアメリカ人の母親をシャーロット・ケイト・フォックスが演じ、二人の激しいぶつかり合いと家族の愛情を描いたホームコメディだ。
脚本家の大石静委員は、「4月の改編でこの枠がドラマになった訳だが、TBSが長年守り続けてきた日曜9時に、なぜこのドラマをぶつけてきたのか? 視聴者にとってはドラマが重なることはとても不便だと思うし、本当にしてほしくないと思う。ただ中身の部分で、セリフをしっかり聞かせるために意識的にセット中心のドラマになっているのはいいと思う。毎回、作品の見せ場となる娘と母のバトルの場をセットに持ってきているのは、昨今、どこにも見ない覚悟の表れだと思った」と述べた。
一方で、麗澤大学教授の八木秀次委員は、「セリフの内容が古くさくて鼻につくところがたくさんある。そういうところが視聴者からちょっと引かれた感じになったのではないか」と述べ、早稲田大学文化構想学部の岡室美奈子委員も、「登場人物が非常にコミュニケーションが不自由な人が多い。登場人物たちがコミュニケーションを獲得していく物語、言葉に依らないコミュニケーションの様々なあり方を描いていくという印象を受けたが、もしそうだとすれば、それが十全に伝わっていないと感じた」と述べた。
また、一家の父親が母親と死別した6カ月後に新しい母親を連れてきたという設定に対して、弁護士の但木敬一委員は、「6カ月後に突然外国人の女性を連れてくるのはやはり違和感がある。視聴者に不快感とショックを与えて、そこから視聴者の心をどう変えていけるかというのが問題だったと思う。ホームドラマなのに家族の絆がないと思った」と述べた。
これらの厳しい意見に対し、番組の太田大プロデューサーは、「真正面から家族のつながりを描くホームドラマを作りたいということで、コミュニケーションがそれぞれ不自由な面がある人々が、どういう風に闘って、そして家族になっていくのかを描こうと制作した。芦田愛菜演じる長女のキャラクターを、視聴者が抱くイメージを裏切ったところでできないかという思いもあって、絶対知らないだろうという言葉も言わせているが、逆にそこがリアリティを欠いているように見えているのかもしれない。これが行きすぎないように、今後の編集などでは本来の12歳としての可愛らしさを出していければと思っている」と回答した。


コメンテーターの木村隆志氏は、
「3年前に一度なくなってしまったドラマ枠の復活なのだが、その時点で視聴者とは乖離していたかもしれない。もう一つは内容で、“真正面から"と言いながら、外国人の後妻と子供たちという図式が真正面ではないという、そこの乖離もあった気がする。まず視聴者の共感を得るところではなく、驚かせる方に入ってしまっている。ホームドラマなのでまず視聴者を引き込んでから、いろいろな面白いところを出していけばいい。
見る前から荒唐無稽な話だと勝手にイメージされてしまい、ホームドラマなのか? と疑問を持たれてしまう。芦田愛菜のセリフについても、何か理由があるとは思うが、ついていけない視聴者がいる。どうしても策を弄すというか、策から入っているというところが見えるドラマではあると思う」とコメントした。

 

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