新・週刊フジテレビ批評

テレビウィークリー

7月番組審議会「フジテレビ開局55周年記念ドラマ若者たち 2014」

DATE : 2014.07.12(土)

CATEGORIES : | テレビ ウィークリー | メディア | ドラマ |

今週、7月のフジテレビ番組審議会が開かれた。
議題となったのは、7月9日に放送されたフジテレビ開局55周年記念ドラマ
「若者たち 2014」第1話。
演出はドラマ「北の国から」を担当した杉田成道が務めている。
今回は、杉田監督も番組審議会に出席し、委員たちの意見に答えた。

このドラマは妻夫木聡さんや満島ひかりさん、蒼井優さんなど、若手演技派俳優陣をそろえた、今クールの注目ドラマ。
1966年に田中邦衛らの主演で放送された青春ドラマ「若者たち」のリメイクで、「両親を早く亡くした下町の5人きょうだい」という設定がそのまま引き継がれている。

番組審議会では委員の意見が大きく賛否に分かれた。
作家の林真理子委員は、
「いつの時代だろうと思うぐらい、貧しい家が出てきて、不幸のてんこ盛りで、心に残らなくて、最後まで、これが今ドラマになる意義は何だろうと思った」とコメント。
脚本家の大石静委員からは、
「今風の男の子たちがつかみ合い殴り合うことに違和感があり、登場人物に説教されている感じがあり、誰のことも愛せない」とコメントした。

このドラマでは時代を超えても変わらない「若者像」を描こうとしている。
こうしたテーマ設定について肯定的な意見も挙がった。

慶応義塾大学名誉教授の神崎仁委員からは、
「青春ものは、時代が変わっても若者が悩むテーマは共通しているところがあるので、いつの時代でも共感は得られると思う」とコメント。
ジャーナリストの酒井真喜子委員長は
「「生きるとは?」「若者とは?」「青春とは?」を今回のドラマは視聴者にぶつけているところがある。それが受け入れられるか、受け入れられないか、私には分からないが、非常に面白い挑戦をしている」とコメントした。

こうした意見について杉田成道監督は、
「指摘されたようにリアリティがアタマからない。無視している。
その段階で視聴者がどのくらい離れるかは、ある程度予想がついた。
ありえないリアリズムだが、そこを超えるある種人間の真実、人間の根源的に持っている何かが、見る人を訴えれば、それはそれでいい。
どうせだめならド直球を投げてみないか?と。できればどこかで視聴者がミットで受けてほしいと願っている」コメントした。

番組コメンテーターの速水健朗氏は、
リアリティについて話題になっているが、同様のドラマ設定の93年の「ひとつ屋根の下」はバブルの時代で、貧困なんてまるでリアリティがなかった時代にドラマが受けたので、「ドラマ」と「リアリティ」は切り離す必要がある。日本では、貧困は1960年代まで、それ以降はあまりリアリティがないと思われるかも知れないが、ここ10年で若年層の貧困問題がリアルに語られてきた。東京の東側でああいう生活が行われているのは、私はリアルな話だと思うので、リアリティがあるかないかといえば、あるドラマだと思う。」とコメントした。
 

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