新・週刊フジテレビ批評

クリティックトーク

流行語大賞に見る日本人とテレビ

DATE : 2013.12.07(土)

CATEGORIES : | Critique TALK |

今年の流行語大賞は、「今でしょ」「じぇじぇじぇ」「倍返し」「お、も、て、な、し」の4つの言葉だった。
コラムニストの小田島さんは、これらの言葉に「豊作だと言われたが、流行語で一年を切るのは分かりやすく、番組を作りやすい切り口だが、短いセンテンスで一年を説明するのは、説明しきれないことを切り捨てたということ」
流行語大賞を辛口に切った。流行語が沢山出たということは思考停止で、短い言葉でいいきるのは短絡だという。今年、流行語が豊作ということは、短絡的なことが盛大にされた年だと指摘した。 
「たとえば、2008年、えどはるみ、の「グー」が選ばれている。その一年がどういう一年だったのかという事はもっと丁寧に説明すべき」とした。
 小田嶋さんは今年の流行語の中では、「お・ も・ て・ な・ し」が嫌いな言葉だと言い切る「エキゾチズムで日本を単純化かした言葉 最後に合掌するのも外人さん向けのパフーマンス。ああ、こんなことするんだ、と思った」
外国人が喜ぶだろうとう、向こうから見た日本を意識した言葉だという。外国の価値観におもねった言葉だから嫌いなのだ。
一方で、これはいい、というのは「激おこプンプン丸」だ。ネットで出てきた言葉だが、ガッテン承知の助と同じで言葉を人名に例えるやり方。江戸の頃からあるという「実は伝統に乗っている、素晴らしい必然性を備えた言葉」
 はもともとは、違う性格のもの
この流行語大賞、80年代に始まった頃は、独断と偏見で気になるコトバを集めたいわゆるサブカルチャーとしての面白さで始まったという。それが恒例化して変わったと小田嶋さんはいう
「業界の中で賞を分け合っている。今年4つになったのも自分たちの影響力を分かっているから」と、タレントが今年の流行語大賞を狙うと、公言したり、メディアの人間が選ばれて喜んでいる状況について語った
小田嶋さん自身は今の日本の世相を言うならポエムだという。
「日本語を柔らかくソフトにしようという動きが行き過ぎている。寄り添う、とか。それは少し変だ」
と、明確な情報でなく、主語のない、曖昧なポエムで表現するようになった世相を指摘した。
最後にテレビのあり方について「起きたことをありのままに伝えて欲しい」と締めくくった。


■ゲスト
小田嶋隆(コラムニスト)
■プロフィール
1956年東京生まれ。早稲田大学卒業。
食品メーカー営業マンを経て、テクニカルライターの草分けとなる。国内では稀有となったコラムニストの一人。著書に『我が心はICにあらず』(光文社文庫)、『人はなぜ学歴にこだわるのか』(知恵の森文庫)、『サッカーの上の雲』(以上、駒草出版)、『イン・ヒズ・オウン・サイト』(朝日新聞社)、『小田嶋隆のコラム道』(ミシマ社)など。近著は、『ポエムに万歳!』(新潮社)

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