新・週刊フジテレビ批評

1 Week TOPIC

ニュージーランド地震 現地取材で見えたもの

DATE : 2011.03.05(土)

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2月22日、ニュージーランド・クライストチャーチで発生したマグニチュード6.3の地震。語学研修のため現地を訪れていた専門学校生など多くの日本人も被災し、安否がわからないままとなっている。今回は地震発生後に急遽現地入りし「スーパーニュース」での中継やリポートを担当するため、1週間以上に渡り取材活動を実施した大島由香里アナウンサーに被災地の状況やそれを報道する各国メディアの取材体制について報告してもらった。

まず現地・クライストチャーチでの取材方法について。余震による建物倒壊の危険性などが残るため、市内中心部には立入り禁止区域を設置されていた。そこには一般人が入ることは許されていなかった。その禁止区域内の一部にメディア関係者が立ち入ることは可能であったが、自由な立入りではなく「メディアツアー」と呼ばれる取材ツアーに参加し、市当局から許可された場所(1日につき3カ所)で取材やリポートを撮影するのみ、というスタイルだったという。

その取材活動の中で、多くの日本人専門学校生が被災した "CTVビル"やクライストチャーチのシンボルである"大聖堂"の倒壊現場を目の当たりにした大島アナウンサーはどのような印象を持ったのだろうか?大島アナウンサーに聞くと「市内各地を見比べてもCTVビルの現場が一番激しく倒壊していた」「被災した建物の中や外には地震発生当時の姿がそのまま残っているのに、人は全くいないのでゴーストタウンのようだった」「街のあちらこちらにアスファルト地面のヒビ割れが起こり、ドロなどが溢れ出る"液状化現象"が発生していた」とのことだった。

また今回の地震報道では被害や救助活動の詳細を伝えるため世界各国のメディアがニュージーランドに集結していたが、取材班の規模・取材内容などの"実態"はどのようなものだったのだろうか?これに関し大島アナウンサーは「地震発生の週は欧米メディアの数が多かったが、2週目に入ると欧米メディアは撤退し、日本からの取材班の多さが際立っていた」それゆえに「日本メディアの様子を取材する海外メディアもいた」と語った。

コメンテーターの中央大・松野良一教授は「海外メディアが伝える情報と日本人が知りたい情報が一致しないことがあるので日本のメディアが現地取材を行うことは必要」と前置きしながらも「現地で日本人記者、取材担当者たちが"取材対象の善し悪し"や"報道内容の優劣"を競いあう現象が発生しやすい」「少し俯瞰した目線で"誰のための取材なのか""何を報道すべきなのか"を判断した上で現地取材班に指示を出す"情報とりまとめ役"の存在が欠かせない」と語った。

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